優秀な学生がパッとしない社会人になる理由

大人になってからも学び続けることが必要だ

そんな状況だからこそ、「若いときに学んだスキルで食べていく」ことは不可能になりつつあるということ。だから今後も年齢に関係なく、時代に合わせて学び続けなければ取り残されてしまうというのだ。

学び方でキャリアや人生が変わるもうひとつの理由は、学びの環境の変化。インターネットやスマートフォンなど、ICT(情報通信技術)の革新が日進月歩で進み、「学び」の環境が大きく変化したわけである。

たとえば清水氏が指摘しているように、10年前の2007年には、キンドルを筆頭とする電子書籍は国内においては存在しなかった。書籍が学びに欠かせないツールであることはいまも変わらないが、かつてはカバンのなかに数冊しか入れて持ち運ぶことができなかった書籍を、いまでは数千冊持ち運び、いつでも閲覧できるようになっている。

ユーチューブなどの動画サイトで、ビジネススキルやMBAの知識を学ぶなどということも、当時は考えられないことだった。しかしいまでは、スマートフォンを使って、海外の一流ビジネススクールの授業を通勤電車内で視聴することは十分に可能だ。

もちろんこれは一例にすぎないが、それでもビジネスパーソンが知識やスキルを学び環境が格段に向上したことは実感できる。誰もが手軽に、しかも安価に、学べる環境が整ったわけである。

「学びの格差問題」とは

ただし、そうした状況は、ビジネスパーソンすべてにとっての福音になるわけではないと清水氏は指摘している。なぜなら各種ツールや環境の恩恵を受けられるのは、学ぶ意欲のある者だけだから。

学ぶ意欲のある者が知識やスキルを飛躍的に高められる一方、学ばないものは圧倒的な差をつけられる。それが、「学びの格差問題」だというのだ。

現代を生きるビジネスパーソンに突きつけられた「人生100年時代」と「学びの格差問題」。学ぶ者だけが生き残り、学ばない者がこれまで以上に劣勢に立たされる今、あらためて「ビジネスパーソンにとって“学ぶ”ということ」「いかに効率よく、効果的に学ぶか」を問うことは意味のあることだと思います。(4ページより)

しかし、そうなると気になるのは「学び方」ではないだろうか。なぜなら現実的に、多くのビジネスパーソンが、学んだことを仕事に役立てられない、あるいは勉強に挫折してしまうということを繰り返しているはずだから。つまり、多くの学びが失敗、あるいは無駄に終わっているということだ。

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