イトーヨーカ堂、衣料品が11期ぶりに黒字化

GMSもSPAによる改革進む

利益率改善を狙う「世界のニット」

11期連続赤字――長らくイトーヨーカ堂(セブン&アイ・ホールディングス)の重荷となっていた衣料品事業がようやく赤字から脱却しつつある。

GMS(総合スーパー)は収益の柱であった衣料品が、90年代後半以降、ユニクロ(ファーストリテイリング)をはじめとした専門店に客を奪われたことで販売不振に陥り、長年苦境に立たされてきた。イトーヨーカ堂の衣料品事業もピーク時は4568億円(1996年2月期)あった売上高が、直近の13年2月期は2142億円と半分以下まで縮小。収益面でも02年8月期から赤字が続いてきた。しかし、「今上期から黒字に転換することができ(利益額は未公表)、通期でもさらに改善できる見込み」(亀井淳社長)となった。

悲願の黒字化を達成した背景には、3年前から進めてきた衣料品ブランドのSPA(製造小売業)化という事業改革がある。SPAとは商品の企画・生産から販売までを一貫して手がける小売業態だ。在庫リスクを抱えるというデメリットもあるが、商社などの中間業者を中抜きすることで、一般的に仕入れ業態よりも高い粗利を得ることができる。「SPAはユニクロさんやニトリさんがこの業界で率先して始めたもの。その技法をわれわれも学んで挑戦してきた」(亀井淳社長)。

同社は11年にSPA推進室を開設。同年8月にSPAブランド「good day(グッデイ)」を立ち上げ、本格的にSPA業態に参入を果たした。従来は大半の商品がアパレルメーカーや商社など問屋からの仕入れだったが、自社バイヤーが原料調達を行い、必要なデザイナーやパタンナーも自社で抱えて企画生産を行うことで、「洗えるダウン」や機能性肌着「ボディヒーター」などのヒット商品を生み出した。グッデイの売上高は、13年2月期で前年同期比30%増の260億円と拡大を続けている。

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