でも日本では、一日中しっかりした雨が降り続きますから、これをまねしようと思うとガッツリ濡れてしまいます。しかも、梅雨時なんて、めったに雨がやむこともないし、やんだところで濡れた服が乾くなんてありえないくらいの湿気です。それに、あの湿気の中でレインコートなんて着たら、雨じゃなくて汗でびっしょり濡れてしまいそう。
この「蒸し暑い」様子はhumidやmuggyという単語を使って表します。
It gets muggy in Tokyo during the rainy season. (東京は梅雨の間、蒸し暑くなりますよ)
どちらの単語も「湿気があって暑い」という意味です。同じように湿気を表す単語にdampがありますが、dampには「暑い」という意味はありません。wetよりも水分が少なくて、「不快に湿っている」という意味です。服やタオルなどが完全に乾いていないときによく使います。
空気中の湿気の話でも使うことがありますが、湿っていて「冷たい」感じのときに使うことが多く、なんとなく日本の梅雨にはしっくり来ない気がするのは筆者だけでしょうか。hot and damp(暑くて湿っている)と言えないわけではないのですが、不思議ですね。
England is cold and damp during the winter. (イギリスの冬は寒くて湿っている)
そういえば、アメリカでもあまり傘をさしている人を見た覚えがありませんね。都市部以外では移動に車を使うことがほとんどですので、歩くことがあまりなく、傘をさす機会があまりないからでしょうか? あ、でも筆者はロサンゼルスにいたので、そもそも雨がほとんど降らなかったせいもあるかもしれませんが!
テカテカ男
同僚のジョンに、「日本で、何か雨に関して驚いたことや、変わっていると思ったことがないか」と尋ねると、「雨男」「雨女」という表現が興味深いと言っていました。たしかに、日本語では聞きなれた表現ですが、英語でそんなことはあまり言わないですね。
さっそく、英語が苦手という隣の部署のハナコさんに「英語で『晴れ男』とか『雨男』とか、なんて言うと思います?」といじわるな質問をしてみました。「えー、なんだろう……」と悩んだ末、出してくれた解答がこちら。
✕ rain man (レインマン〔映画のタイトル〕)
shiny manだと顔や体がテカテカと光っている人を想像してしまいますし、rain manは映画が連想されます。「晴れ男」も「雨男」も、どちらも英語には存在しない表現ですので、ちょっと聞き方がずるかったですね。でも、ジョンも「生徒もよく同じように言う」と笑っていました。ほかにもsunny manやrainy manなんていうのもよく聞くようです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら