出産後、夫婦の「所得差」が2倍になる理不尽

米国も日本と似たようなものだった

夫婦間の所得格差が広がっている原因は……(写真:monkeybusinessimages / iStock)

いまの米国の夫婦は、教育もキャリアも夫婦の間で似ている傾向がある。いまでも夫のほうが妻より収入が多い場合が一般的だが、それでも夫婦の収入は同程度になってきている。しかし、最初の子どもが生まれたとたんに、この状況は一変する。

最新の研究によると、第1子の誕生直後に、夫婦の所得差は2倍に広がる。これは妻の所得が減少することが原因だ。一方で、夫の所得は増加し続ける。こうしたパターンが、さまざまな研究で示されている。

25歳から35歳までに出産すると…

しかし、その最新の研究では新たな発見があった。女性が25歳から35歳までのあいだに第1子を出産すると、その女性と夫との所得格差が元に戻ることはない。しかし、第1子を25歳以前、あるいは35歳以降にもうけた場合、つまりキャリアがスタートする前や、キャリアが確立されてから出産した場合は、次第に夫との格差は縮まっていくという。

25歳から35歳という年齢は、多くの女性が子どもを産む年齢だが、同時にキャリア形成の中心的な時期でもある。

この研究は昨年11月に米国の国勢調査局が発表したもので、ここでも最近の他の研究と同様に、子どもの誕生が男女の所得格差の大きな要因であることが示された。過去40年間で、女性がより高水準の教育を受けるようになり、また男性が独占していた職業にも進出するようになって格差は大幅に縮まったが、それでもまだ差は残っている。

出産時期が遅い女性は、早い女性とはキャリアパスが異なる場合が多い。第1子を30代後半に出産した女性は、より教育水準が高く、また所得の高い仕事に就いている傾向がある。一方で、20代前半に第1子を出産した女性は、より教育水準が低く、所得も少ない傾向にある。

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