「枕選び」のポイントは、意外なところにある 「買い替え」ではなく「買い足す」気持ちで

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持ち帰っていざ本格的に寝てみたのですが、ほどなくして使うのをやめてしまいました。確かに理想的な高さではあったのですが、どうも触感や反発力が自分に合わなかったのです。頭を乗せたときのほっとするような柔らかさが足りず、そのとき初めて「自分は頭がふんわり受け止められて、柔らかな肌触りの枕じゃないとダメらしい」と気づきました。自分の好みを知らなかったがゆえの失敗です。

話題のマットレスパッドも、いざ寝てみたら沈みすぎて、就寝中に熱がこもって暑く、よく眠れなかったという声を聞いたこともあります。特に体格のいい男性にとって、低反発系のマットレスは沈み込みが激しく、苦手な人も多いかもしれません。

このように高いおカネを払って持ち帰ったものの、なじまなかった経験は誰にもあるでしょう。自分に必要なものがわからないと、あとから後悔することになります。高いとその分怒りや不満も大きくなるから困りますね。

逆に、購入時は非常に満足していた高級マットレスが、自分の体型の変化や素材の経年劣化とともに体に合わなくなってしまったことがありました。

その後紆余曲折を経て、現在は980円程度で買った枕を中心に、枕は2個態勢。さらに3000円程度で買ったマットレスパッドを既存のマットレス上にプラスして調整し、お気に入りの寝具セットとしています。

「安い枕」を2~3個買って試す

以前、枕選びの相談に乗ってほしいと依頼されたことがありました。「妻が枕が合わなくて眠れないらしい。どこの製品がいいか?」とのことでした。しかし、お会いしたことがない方ですし、私の好みが合うとは限りません。

そこで女性なら低めがいいかもしれない、という想定のもと、高さや形、柔らかさの違う“安い枕”を2~3個買って、どれが好きか絞ってもらってはどうかと提案しました。もし違っても1つ1000円程度なのでダメージは最小限です。実際にモノを前にすれば、高さはこれ、形はこれ、肌触りはこんな感じ、といった好みが明確になるはずです。安いから気楽に言えますし、高さだけが足りないならタオルで補充できるので、すぐ使えます。

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