「ぐにゃり折れ曲がるiPhone」は誕生するのか 特許情報の分析によって分かることは多い
そもそも、「折れ曲がるスマートフォン」の需要(顧客ニーズ)はあるのだろうか。
参考情報として、iPhone Xが発売される直前の昨年9月に公表された「新型iPhoneに最も期待する機能は? 米国1000人のアンケート結果」によれば、「ワイヤレス充電機能」「カメラ機能」「AR機能」が挙がっている。また「次期iPhoneで楽しみにしている機能・仕様は?」によれば、上記以外で、「全面ディスプレイ」「顔認証」「仮想ホームボタン」、さらに、「楽しみにしている機能・仕様」として、「頑丈なガラスと持ちやすさ」「完全防水」「バッテリー強化」「画面録画」が挙がっている。
上記のうち、いくつかのアイテムは、iPhone Xに採用されたものだ。
しかし、「折れ曲がるスマートフォン」を想起するようなキーワードは見つからない。言い換えれば、「折れ曲がるスマートフォン」とするための市場ニーズが明確でないことが確認できる。
では、「折れ曲がるスマートフォン」についての製品計画発表などはされているだろうか。
この点では、サムスンモバイルがディスプレイを折り畳むことが可能なデバイスの計画を明らかにしている。また、昨年10月にはアップルがLGと共同で折り畳めるiPhoneのためのディスプレイを開発していると報じられている(LG Apple teams up with LG Display for foldable iPhone)。
マーケット情報と特許情報を組み合わせた未来予想図
こうした情報を総合すると、アップル、サムスン、LGが「折れ曲げ可能なスマートフォン」を研究開発していることの信憑性の高さを確認できる。
さらに、特許情報からは、たとえば、アップルのように特定の会社の特許に注目することで、その特許が、たとえば、サムスンやLG等のような他社から注目されているかどうかも確認することができるわけだ。
これまでの検討からすれば「折れ曲がるスマートフォン」が出そうな雰囲気だ。しかし、実現にはなおも高いハードルがあるように思える。
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