私がテレビの「ババ抜き」対決で負けない理由 メンタリストDaiGoが明かす不安を除く方法
「ババ抜き対決」で連戦連勝するのには理由があった
「そんなに簡単な配置でいいんですか?」
お互いにジョーカーを含む、5枚のトランプのカードを目の前に並べ、先攻後攻で1枚ずつ引いていく。最後までジョーカーが手元に残った側が負け。テレビ番組などの「ババ抜き対決」で、私が相手に向けて最初に投げかける言葉です。
ゲームが始まり、相手が5枚の手札を並べたとき、このように挑発すると、相手の性格にもよりますが多くの人はイラッとして、怒りの感情が表に出ます。すると、無意識のうちに視線がジョーカーのほうに向かいます。
たとえば「ジョーカーを引いたらモノマネをする」という罰ゲームが設定されているとします。その場合には、「モノマネ、得意なネタがあるんですか?」など、相手が負ける前提で雑談を始めます。こちらの自信を暗に伝えることで、相手の心では不安が高まります。
「自分のジョーカーの位置はここでいいのか」「DaiGoはなぜあんなに自信満々なのか」「何か仕掛けがあるのか」「もし負けたらモノマネをするのは嫌だ」など、脳はネガティブなことに反応し、相手は勝手に不安の渦に追い込まれていきます。
その結果、目の前の勝負に集中できず、ミスをして自滅していくのです。
実は、私はメンタリストとしてテレビ番組でこうしたパフォーマンスをするときに、心理療法の「脱フュージョン」という手法を反対方向から活用しています。
そもそも、フュージョンとは「融合」「混ざり合う」といった意味です。たとえば、音楽のジャンルの1つであるフュージョンは、ジャズ、ロック、ラテンなどを融合させたジャンルです。