今回は企業側がやっている求人にまつわる、釣り求人の手法について解説していきたい。「釣り情報」となる求人は、以下の3つに大別される。
2. ちゃんと計算してみると損をしている「雇用条件」
3. 参考にはしてもそれだけで決めてはいけない「働いている人」
どの企業も、人気人材(特に新卒人材やIT系の即戦力人材)を採用するために、あの手この手を使ってくる。では、大別した「釣り情報」について、それぞれ解説していこう。
企業としては、「必要な仕事のポジション(職種)」でありながら、人材側からは「人気がない仕事のポジション」に関して、特に頭を悩ませている。そこでイメージを変えるため、職種の名称を工夫して求人を行うケースが少なくない。
一昔前、「SE(システムエンジニア)」という募集ポジションは、人気があった。IT業界全体が右肩上がりで伸びていて、その中でも特に市場価値が高く年収も高いSEに対し、魅力を感じる就活生が多かったからだ。しかし今、SEと聞いて、良いイメージを持っている就活生は、どのくらいいるだろうか? 「残業が多い」「何となくブラック」「35歳定年説」といった、マイナスイメージを持たれてしまい、現在は当時ほどの人気はない。
印象のよい”職業ワード”で、就活生を引きつける
どうしてそのように印象が悪くなったかと言うと、本当のSEではない「ITに関連するポジション(市場価値がそこまで高くない、年収も低い)」に対しても、SEという名称が多用されたからだ。つまり、人気者のSEに他の不人気なIT職種が便乗したことによって、イメージが悪くなってしまったのである。
そこで最近では、SEに変わる好印象な募集ポジションとして、「ITコンサルタント」や「Sier」(エスアイアー、募集ポジションではないが混同して使用)といった言葉を使うケースが出てきている。
こうした就活生の心を引き付ける”職業ワード”は、新たに出てきては消え、また登場する……そうしたいたちごっこを繰り返している。次のようなものが今、就活生の心を引きつける「募集ポジション」の一例だ。
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