多くの就活生は、自分の条件に合った求人を見つけるために、検索機能を使っていると思う。「コンサル」「マーケティング」といったカタカナ言葉や、「企画」「開発」といったちょっと印象の良いワードで、検索している人も多いのではないだろうか?
しかし、このワード検索にも、実は落とし穴がある。業務内容を理解せずに、印象の良いキーワードだけで検索をかけると、名前と中身(業務内容)が異なった求人に、エントリーしてしまうことがある。業務内容を理解していないため、その違いに気づかないのだ。
特定の分野について助言や指導するのがコンサルティングだが、営業でも顧客に対してアドバイスをすることはある。「企画営業」も、顧客にイチから提案することを考えれば、“企画”と解釈できなくもない。
とはいっても、実際の仕事の中身と噛み合わない募集タイトルは多く、それだけで求人を選んでしまうと、入社してからミスマッチに気が付き、短期離職につながる可能性がある。
賞与や手当など、見た目の条件で読み誤るな
特に就活生が気にしている「雇用条件」でも、釣り情報をよく目にする。特に、「賞与」や「福利厚生(手当)」にばかり目が行ってしまっている場合、読み誤ることが少なくない。
例えば、以下の2つの条件は、どちらのほうが良いだろうか?
月給:20万円(基本給16万円、業務手当4万円)
賞与:1.5カ月分(前年の平均支給月数)
福利厚生(手当):住宅手当が2万円/月
平均残業代:3万円/月
月給:25万円(すべて基本給)
賞与:なし
福利厚生(手当):なし
平均残業代:3万円/月
一見すると、「賞与も手当もある求人」のほうが良い条件に見えるが、「理論年収」で比較すると実態が見えてくる。理論年収は次のような計算式で求める。
理論年収:25万円(月給20万円+平均残業代3万円+固定手当2万円)×12カ月+(基本給16万円×賞与月数1.5カ月)=324万円
理論年収:28万円(月給25万円+平均残業代3万円+固定手当0万円)×12カ月+(25万円×0カ月)=336万円
比較すると「賞与も手当もない求人」の方が年収で12万円高くなっている。つまり、「賞与」や「手当」に目がくらんでしまい、諸々を合計した年収において、悪い条件を選んでしまうことがある。このほかにも、雇用条件に関する落とし穴には、以下のようなケースにも注意が必要だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら