復帰後退職したママがインスタで人気のワケ tomekkoさんの挫折人生がママたちを救う?

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

――お子さんが生まれてガラリと生活が変わったそうですね

長男の妊娠を機に1年の産育休を取ったのですが、産育休を取る女性社員は私が初めて。正直、復帰できるかどうか不安だらけでした。不安を抱えたまま初めての子育て生活に入ったのですが、子育てでも壁にぶち当たってしまいました。

赤ちゃんと向き合うだけの日々は、社会から取り残されたような気持ちになってしまって。仕事なら結果をだせばほめられるけど、子育てってなかなかほめられる機会がない。大人としゃべる機会も激減しましたし、しゃべってもママ友との当たりさわりのない会話ばかり。自己肯定感がどんどん下がっていくのを感じました。今思うと、産後うつだったのかもしれないですね。

「子育てばかりしていたらどうにかなってしまいそう」

――育休後、職場に復職したそうですが……

早生まれだったのでまだ1歳3カ月だった息子を朝早くから保育園に連れていき、お迎えも最後のほうになってしまうことに最初は躊躇しましたが、そのときは「子育てばかりしていたらどうにかなってしまいそう」という思いが強くて。無理が出たらすぐ辞めよう、できるところまでやってみよう……そんな気持ちでした。

それでも、復職してしばらくは、伸び伸びと充実した日々でした。時短社員なのに元の仕事にも戻してもらえて、モチベーションもあがりました。朝や帰宅後はドタバタでしたが、週末に離乳食をまとめて作るなど、効率よくこなせる自分に満足していました。

――その後は順調に?

そんな日々は長く続かなかったんです。残業ができないのでしょっちゅう仕事を家に持ち帰る。保育園の送りを夫にまかせて早朝出勤する。とにかく会社の期待に応えようと必死だった。ただ、海外との会議は6時以降になることも多かったので、結局は大事なことは私のいない時間帯に決まってしまうことが多い。同僚に対してもしっかり仕事ができず申し訳ないという気持ちになってしまって。家に帰ったら帰ったで家事や仕事を優先させるあまり、DVDを見せっぱなしにするなど、1~2歳の子どもにしては母親と触れ合う時間があまりに短い状況でした。

――イラストを仕事にしようと思ったきっかけはなんですか?

もともとブログやFacebookに自分の心のはけ口として、子どもの近況などを書いていたんです。それが思いのほか反応がよくて。少しずつですが、自分がアウトプットしたものに対する自信も出てきました。夫にも「こういうのを仕事にすれば?」と言われることもあったのですが、イラストレーターやライターの経験もなく、何よりも収入面でのメドが立たない。「じゃあ、やろう」とは思えなかった。

でもそんなとき夫が「幸せなんて電卓たたいても計算できないよ」って。この言葉にはすごく救われました。自分が本当にやりたいことをやって楽しい気持ちになれるなら抱えてきたストレスの分収入が減ると思えばいいじゃない!とやっと決心することができました。

次ページ長男にチック症状が出てしまった
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事