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エリート官僚の人生を変えた、MBAの凄み 1000万円の留学費用を国に返還し、起業家へ

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アーティストの登録するイメージデータを預かり、デジタルプリントされたキャンバスアート、Tシャツなどの商品開発、販売を行うモデルに変更した。

作品のデジタルデータをキャンバスアートにするために印刷工場で作業に没頭する森田さん。シカゴにある印刷工場に入り浸り、印刷のテストを繰り返している

アーティストは自分の作品を“オリゴー(Origoh)”に登録する。ユーザーは、「このグラフィックのTシャツが欲しい」「携帯ケースが欲しい」などの要望を寄せる。そうした要望を基に、「オリガミ社」は、商品を開発、販売をする。

つまり、アーティストとユーザーの間にある面倒なプロセスすべてをオリゴー(Origoh)が受け持つ仕組みだ。

現在、主力となっているのは、Tシャツとキャンバスアート(布のキャンバスにアートを印刷して、厚みのある木のフレームに覆って作るポスター)だが、今後は、要望に応じて、販売する商品の種類を増やしていく予定だ。たとえば、ユーザーは友人の好きなアートを見つけて、ユニークな誕生日プレゼントを企画。それをOrigohに実現してもらうことも可能だ。

やっぱり、MBAは人生を変える

官僚から起業家へ。シカゴ・ブースへの留学が、森田さんの人生を大きく変えることになった。

「カプラン教授には『結果を出せないのは君たちの力が足りないからだ。そんな自分を恥じろ!』とよく言われました。厳しかったですが、僕の気持ちに火をつけて、励ましてくれた教授には、感謝しています。大学のサポートも非常にありがたかったです。こんな熱い体験ができたのも、起業家への道へ進む決断ができたのも、シカゴ・ブースで学んだからだと思っています」

筆者は、昨年末から森田さんを取材しているが、起業してからの森田さんはとにかく楽しそうだ。ビジネスモデルはどんどん変わるし、サービスのブランド名も変わる。起業の過程を取材していると驚くことばかりだ。

今は、キャンバスアートを売るモデルにしたのね?と聞くと、

「忙しくて、大変です! キャンバスアートの市場はアメリカでは大きな市場で、日本とは違って面白い分野です。アメリカでは、自宅に人を呼んでパーティーをするので、家の中の装飾品のマーケットが大きいんですよ」

マグカップとか作ってもらえるのかしら?

「それはなかなかいいアイデアですね。検討してみます」

こんな感じで、日々、変化していくオリガミ社。

大きなリスクは背負っているが、こんなに楽しそうに自社で作ったTシャツを着て仕事をしている森田さんを見ると、好きな仕事をすることがいちばんの幸せとは、こういうことを言うのではないかと思う。

そして、これこそが、ビジネススクールで教えているグローバルリーダーとしての生き方そのものだ。

MBA留学は人生を変える。約1年間にわたって、森田さんを取材して、その言葉をあらためて実感した。
 

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