【産業天気図・建設機械】輸出は堅調だが国内が6年ぶりに減少、全体では伸び鈍化で曇り模様に

予想天気
 08年10月~09年3月   09年4月~9月

建設機械業界は全般では2008年度後半は「曇り」、09年度前半も「曇り」となりそうだ。前回の「晴れ」予想から後退する。理由は国内の建機出荷額がが6年ぶりに減少に転じることに加え、輸出も全般的には好調を維持しつつも、欧州など一部地域の鈍化が目立つためだ。
 
 建機業界を支えているのが輸出であることには変わりはない。サブプライムローン問題がここへきて深刻化の度合いを深めているが、新興国の旺盛なインフラ需要や、鉱山機械など高単価の建設機械需要はなお引き合いが強い。こうした高単価の機械を作れるメーカーは限られており、需給は依然タイトな状況だ。
 
 ただ、地域によって、需要がまだら模様になってきたのも事実だ。建機メーカーの業界団体である日本建設機械工業会は、3月14日に08年度の建設機械出荷金額(国内生産分、補給部品除く)予想を2兆6077億円(前年度比9%増)と発表したが、8月に2兆4888億円(同2%増)と下方修正した。内訳は輸出が1兆7831億円(前年度比8%増)、国内が7057億円(同11%減)。輸出はロシアなどBRICs市場が引き続き堅調を維持するものの、国内は建築基準法改正の影響に加え、実体経済の悪化が響き前年度比で6年ぶりにマイナス成長予想に転じた。輸出もサブプライムローン問題の深刻化で、英国やスペイン向けなどを中心に欧州の需要減速が次第に明らかになってきた。
 
 個別でも需要予測を慎重に見積もる企業が多くなっている。国内最大手、世界2位のコマツ<6301>は今年度の世界の建機需要予測を前年度比11%増から5~10%増に下方修正した。それでも、高単価で需給がタイトな鉱山機械に支えられ、コマツの今09年3月期は増収増益を維持できそうだ。国内2位の日立建機<6305>も同様に鉱山機械が好調で、通期での増収増益を確保する見込みだ。 ただ波乱要因は為替。コマツや日立建機の期初のドル円想定レートはとともに103円で、コマツは1円円高でドルだけで通期ベースで32億円、日立建機も同13億円の営業減益要因になる。
 
 世界経済の減速がより鮮明になる中、今後、同業界の収益柱として定着した新興国の需要の伸びがどこまで鈍化するのかは読みづらいところ。日本建設機械工業会は、来09年度の出荷金額を4%としている。
【福井 純記者】

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