「教育大改革がやってくる中、今まで以上に子どもたちが主体的に考えながら学ぶ環境を作ることが重要です。私が思うに、アクティブラーニングはやろうと思うとなかなかできない。グランプリに参加するというアクションを起こすこと自体がアクティブラーニングに繋がります。その意味で、手軽な手段として活用すべきと思います」
高校生の真摯さの力
この最終審査会の名物は、先輩の経営者の講演と参加高校生との対話です。ロールモデルとなる大人に会うことが起業家教育では大事ですが、審査会でもその機会を提供しています。第1回のガンホー・オンライン・エンターテイメント創業者の孫泰蔵氏に始まり、ユーグレナの出雲充社長、リブセンスの村上太一社長、ウォンテッドリーの仲暁子社長が高校生と語り合っています。
今年は、人工クモ糸の合成に成功し、石油に依存しない新素材で未来を切り開くスパイバーの関山和秀社長。成長企業の経営者として邁進し、講演会などにはあまり顔を出さない関山氏が、この日は「人生とは何か」といった深い話を含め高校生とじっくり対話しました。参加する経営者も熱心な高校生を前に講演や意見交換に熱が入ります。
筆者は、毎年、グランプリの審査員を務めているのですが、審査をすると同時に、日本の未来は明るいという気持ちをいただいているような気がしています。
粗削りなプランも多いのですが、伸び伸びとしており、そして何よりも「真摯」な気持ちが伝わるビジネスプランが提案されています。プレゼンテーションも想いがこもっています。私たちが甲子園や高校サッカーなどの高校スポーツに思わず見入ってしまうのは、この真摯さに魅力を感じているからではないでしょうか。
全国のいたるところで、真摯に地域や社会の課題をビジネスの力で解決しようというプランを考え、行動する高校生が増えています。このような高校生が地域を元気にし、経済を元気にしていくと思います。高校生ビジネスプラングランプリのさらなる拡大を期待しています。
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