日経平均は続落、円高を材料に利益確定売り 1ドル=110円割れなら企業収益への悪影響も?
[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落した。前日の米国株が下落したほか、外為市場で1ドル111円台まで円高が進行。自動車など主力外需株の一角に売りが先行した。年初からの上昇相場に乗った海外短期筋が、コア銘柄の一角や先物に利益確定売りを出したとみられている。中国政府筋が米国債購入の縮小などに関する報道を否定したことで、午後には円高が一服。日本株も大引けにかけて下げ幅を縮小させた。
TOPIXは前日比0.21%安で取引を終了した。東証1部の売買代金は2兆8021億円だった。業種別では鉱業が上昇率トップ。パルプ・紙、海運がこれに続いた。半面、食料品、医薬品などのディフェンシブセクターがさえない。
12日に1月限日経平均先物ミニ・オプションのSQ(特別清算指数)算出、きょうの引け後には指数寄与度の高いファーストリテイリング<9983.T>の9─11月期決算発表を控え、積極的に買い向かう動きはみられなかった。市場では「グローバルな株高環境の中で日本株のウエートを落とす理由はないが、為替が1ドル110円を超える円高に進むと、足元で原材料価格が上昇していることもあり、企業決算への期待が後退しかねない」(東海東京証券・機関投資家営業部部長の静間康禎氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、コロプラ<3668.T>が大幅安。同社は10日、任天堂<7974.T>から特許権侵害に関する訴訟を提起されたと発表した。提訴は2017年12月22日付。任天堂はコロプラのスマートフォン向けゲーム「白猫プロジェクト」の差し止めとともに、損害賠償金、遅延損害金を請求している。コロプラ側は特許権侵害を否定しているが、差し止めが認められた場合の業績への悪影響が懸念された。半面、スター精密<7718.T>は急伸。10日に発表した2018年2月期業績予想の上方修正などを好感した。
東証1部の騰落数は、値上がり976銘柄に対し、値下がりが986銘柄、変わらずが101銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 23710.43 -77.77
寄り付き 23656.39
安値/高値 23601.84─23734.97
TOPIX<.TOPX>
終値 1888.09 -4.02
寄り付き 1882.71
安値/高値 1877.65─1888.09
東証出来高(万株) 158283
東証売買代金(億円) 28021.26
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