2018年相場は1月の成績がすべてを決める? 戌年は東京タワーから「ヒルズ」まで盛り沢山
2018年の相場格言は「戌笑う」だが、日経平均株価は大発会で「初笑い」ともいえる好スタート。5日も208円高となり、あっという間に2万3714円まで駆け上がった。では過去の戌年はどうか。振り返ると、1月相場の動きが重要なポイントとなっている。騰落率や需給面から、今後の見通しを探ってみた。
過去の戌年における日本株はどうなっている?
東京証券取引所が「東証修正平均株価」(現日経平均株価)の算出・公表を開始してから戌年は過去5回。それぞれを簡単に見ていこう。
(1)1958年(昭和33年)
巨人の長嶋茂雄選手が4打席4三振という「鮮烈なデビュー」を飾り、冬には東京タワーが竣工。皇太子の結婚式を機に白黒テレビが売れ、「三種の神器」(テレビ、電気冷蔵庫、電気洗濯機)が急速に普及した。国内経済は戦後の高度成長期の真っただ中で、有名な「岩戸景気」(1958年6月~1961年12月:42カ月)に入る。活発な技術革新を背景に「投資が投資を呼ぶ」という設備投資主導の景気拡大につながり、1958年の日経平均株価は666円で引け、年率40.5%も上昇した。
(2)1970年(昭和45年)
日本万国博覧会(大阪万博)が開幕。その直後に「赤軍派学生」による「よど号ハイジャック事件」が起きる。ボウリングブームに沸いていたのもこの時。国内経済は「いざなぎ景気」(1965年10月~1970年7月:57カ月)が続いていたが、1970年夏に消費主導型の景気が息切れ、後退局面へ入る。1970年の日経平均株価は春に一時2500円台まで買われたものの、年末に1987円の安値圏で引け、年15.8%下落した。過去5回の戌年相場で唯一の下げを記録。
(3)1982年(昭和57年)
500円硬貨が発行され、テレホンカードの発売が始まった。国内経済は第2次オイルショックのダメージを引きずっており、景気の後退期(1980年2月~1983年2月:36カ月後退)にあった。ただ、この年の秋に第1次中曽根康弘内閣が発足。都心部(特に東京23区内)の容積率を大幅に緩和したことから、徐々に地価高騰が始まる。1982年の日経平均株価は8016円で引け、年4.4%の小幅高にとどまったものの、後のバブル景気の序章となった。
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