パソコン本体はまず筐体(きょうたい)部分を、キーボード同様に、エタノールをつけた布でふきとるのは基本所作。ホコリなどがつくため、普段からこまめにやっておきたいが、大掃除で手をつけるならば、内部である。
「これももちろんデスクトップのパソコンに限りますが、本体のカバーは簡単に外せます。年に1回はこれを開けてエアダスターでホコリやゴミを飛ばすのは必須ですね」(芹澤さん)
なぜか? パソコン本体は作動中、CPUを中心に熱を持つ。これを冷却するためにCPUの近くには「ファン」が付いているが、このファンの周辺に最もホコリがたまりやすいからだ。ホコリがたまるとファンの威力が弱まり、CPUに熱がこもりやすくなる。
「するとCPUに熱がこもってしまう。少し前のパソコンだと故障の原因になりましたが、最近のCPUは、熱を持つと、それ以上ムリしないよう、『処理能力が下がる』ように設計されています。これこそパソコンの掃除をしないと仕事の効率が下がる理由です」(芹澤さん)
面倒でも、年に1度は本体を開けて、丁寧にエアダスターで本体にたまったホコリをファンやCPU周りを中心に徹底して取り除きたい。
冷却機能の低下はパソコン能力にも影響
「ディスプレイもエタノールでキレイに……」といきたいところだが、これはNGだ。液晶画面は各社が美しく映像を出力できるよう、コーティングなどをしている。これらは繊細なものが多いため、エタノールや洗剤などを使うと、これがはがれ、画面に傷がついたりするリスクがある。
「ティッシュやタオルといった繊維が粗いもので乾拭きするのもオススメしかねます。やはり画面に傷をつけることもありえるので」(芹澤さん)
そこで使えるのが家電量販店などでも売っている「ディスプレイ用クリーナー」だが、わざわざ専用のものを買わずとも、「メガネ拭きの布」で代替できるという。繊維が極めて薄いため、液晶画面の繊細なコーティングも傷つけない。あくまでこれで表面を拭き取る感じで使う。ゴシゴシと力強く磨くと、やはり傷がつくこともあるので気をつけたい。
また本体で見落としがちなのが、USBなどのコネクタ(差し込み口)だ。以外とここにホコリがたまる。いざ、USB機器をつなごうとしたとき、動作しない……というのは、実は大抵、差し込み口にホコリやゴミがたまっているからだという。
「掃除をするときはコネクターの差し込み口にもエアダスターを吹き付ける。普段使わないコネクターには、専用のキャップをつけておくとホコリがたまらずにすみます。数個セットが100円程度で売っています」(芹澤さん)
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