劇場の街「日比谷」、ミッドタウン開業で変貌 "近くて遠い"日比谷で始まる再開発の奔流

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ミッドタウンの向かいにあり、1987年に開業した日比谷シャンテも創業以来の大改装を実施中。宝塚劇場側の店舗や地下2階のレストランフロアをリニューアルしたほか、2018年3月には「合歓(ねむ)の広場」も全面リニューアルする予定だ。

東宝と帝国ホテルの動向は?

JRの線路を挟んだ有楽町側ではサンケイビルと朝日新聞社が共同開発したオフィスビル、「X-PRESS有楽町」が竣工、隣接地では不動産大手ヒューリックがホテルを開発中だ。

有楽町マリオンに入居するTOHOシネマズは、2018年3月にミッドタウンへ移転。跡地には貸ホール「ヒューリックホール」とプラネタリウムなどが入居する予定だ。

三井不動産が六本木に続き、日比谷で「ミッドタウン」ブランドの複合ビルを開業する(写真:三井不動産)

ミッドタウン以外にも、近隣で再開発が行われる可能性がある。日比谷の大家といわれる東宝は本社が入居するシャンテのほかに有楽町マリオンや東宝ツインタワービルを擁する。

2013年にはグループの上場子会社だった東宝不動産を完全子会社化。現在公表している中期経営戦略の中で、日比谷と有楽町の活性化を大きな目玉の1つとして掲げている。特に1969年竣工の東宝ツインタワービルは再開発の有力な候補になりそうだ。

帝国ホテルの動向にも注目が集まる。現在の本館は1970年に竣工、毎年多額の改装費をかけているとはいえ、老朽化しているのも事実。かつてフランク・ロイド・ライトが手掛けた旧本館は、1964年の東京五輪が終わった後に再開発が決定された。

三井不動産は帝国ホテルに33.1%出資する筆頭株主でもある。「中長期的な観点による検討会にて再開発の可能性についての情報交換などを行っている」(帝国ホテル)。

これまで日比谷は”近くて遠い”存在だった。直接乗り入れるのは東京メトロの日比谷線と千代田線、三田線と3つあるが、丸ノ内線や銀座線、JR有楽町駅からはいずれも徒歩で5~10分ほど歩く必要がある。

ミッドタウンの開業を機に、このエリアはどう変わるのか。

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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