うがった見方かもしれないが、どうやら半沢直樹の物語の価値観には、あやまった前提があるのではないか。「半沢直樹」の世界を、以下のようにひっくり返せば、全く違う世界が見えてくるのではないか。
1) 生きて行く世界は、今の職場以外にも沢山ある
2) 今の組織の中で出世する以外にも、楽しい事がある。
3) 不正を暴く事は重要だが、それ以外にもやるべきことはいくらでもある
4) 中間管理職なのだから、部下の人望を得れば、組織はもっと良くなる
5) 仕事よりも家庭を大切にした方が、妻も喜び幸せになる
6) 出向人事で地方で働いた方が経験も人間の幅も増えて幸せになる
7) 銀行という職場以外にも、社会に貢献できる楽しい世界がある
8) 自分の能力の活かせる適材適所は、金融機関以外にも幾らでもある
「半沢直樹はフィクションだから」といわれれば、それまでだ。だが、あまりにも視野が狭い生き方に、多くの人が固唾をのんで次の展開を見守るという構図も、やはりおかしい。半沢直樹が終わって、そんな気持ちになった。
「大人の大学」の聴講生たちは、言わば「野生の馬」である。閉鎖社会から荒野に走りだそうとしている。危険と苦難は承知のうえであろう。日本に真のベンチャー精神が根付けば負け組のように揶揄されたロスジェネ世代から新しい価値観の創造が始まる。
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