暴言が突出!広がる「悪質クレーム」の実態

「顧客至上主義」からどう脱却していくのか

今回のアンケートではこうした迷惑行為の具体的な内容についても回答されている。たとえば、暴言については「お客様の(不満の)はけ口になっていて、『このババア』と言われた」、「商品の在庫を尋ねられ、在庫がない旨を伝えたところ、『売る気がないんか、私が店長だったらおまえなんかクビにするぞ』と延々怒られた」といったケースがあったという。

そのほか、「『レジ担当のあいさつがない』との申し出に、電話対応で謝り続けたらお客様から説教され、2時間程度の対応をした」という長時間拘束の例や、「普通に接客していたとき、お客様の機嫌が悪かったのか、かごや小銭を投げられた」といった暴力行為もあった。

精神疾患になった事例も

11月16日にUAゼンセンは厚生労働相に要請書を提出。ゼンセン流通部門の西尾多聞事務局長(中央)は「各職場での反響は大きかった」と語った(記者撮影)

アンケートでは、迷惑行為を経験した組合員のうちストレスを感じた人は9割に上り、1%に当たる359人が精神疾患になったと回答している。

「今回、5万人もの組合員が回答してくれたが、あくまで今働いている方を対象にしたものにすぎない。これまでに悪質クレームが原因でストレスを感じて仕事を辞めていった方もたくさんいるはずだ」(ゼンセン流通部門の安藤賢太執行委員)

今後、悪質クレームにどう対応していくのか。ゼンセンがまず取り組むのが、悪質クレームの呼称を確定することだ。実は、ゼンセンは「悪質クレーム」という名称について、現時点で仮称としている。悪質クレームと呼称した際に、クレームを発する消費者そのものを問題としていると誤解されかねないからだ。

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