「部下のやる気を引き出せない人」にない視点 もっとも有効なモチベーションアップ法とは

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たとえば、ある組織で不安が高まっている場合、リーダーはメンバーの感情を察知し、こう呼びかけることが可能です。「われわれが困難な時期にあることは承知している。皆さんがプレッシャーを感じ、将来に不安を感じていることもわかっている」と。

そのうえで、グループ全体でモチベーションを保つために「一企業として、私たちは人々の暮らしを大切に考え、よりよい製品を作るために懸命に努力している。小さなことを一つひとつこなしていくことで、今後もミッションを達成していこう」と伝えるべきです。

自分のビジョンだけが独り歩きすると

ほとんどの社員は、自社の目標を認識しています。その目標とは、通常、組織の大部分で共有されている価値観を表しています。以前、ある企業のCEOと話をしたことがあります。

彼は、組織を変革し、業界のトップになることを目指しており、ビジョンの達成に向けて並々ならぬやる気を見せていましたが、社員をうまく動かすことができずにいました。なぜなら、評判の高い大企業を築き上げることはあくまでもそのCEOの夢であり、社員の夢ではなかったからです。

彼にとって大切なことでも、社員たちにとってはそうではなかったのです。彼は、自分のビジョンと組織の目標を結び付けることで、はるかに多くの人々を巻き込み、社員にやる気を起こさせることができると学びました。

――インスピレーショナル・リーダーシップを実践しようとするときに、犯しやすい間違いとは。

最もよくあるのは、「ふりをする」ことです。つまり、実際には相手のことを気にかけていないのに、感情に応えているかのようなふりをしたり、あたかも相手の価値観を尊重しているかのように振る舞ったりするのはやめなければなりません。

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