「40歳を目前に婚活を始めた男性」の深刻事情 彼女ができても必ず「二股」をかけられる

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最初は、日本人女性とは違う清純さにひかれ、「国際結婚もありかな」と、頭をかすめたこともあったという。しかし、コミュニケーションの微妙なニュアンスが伝わらないのが、だんだんもどかしくなっていった。

「一緒に映画を見ても、感じ方が全然違う。『あのシーンはどういう意味?』って聞かれて僕が説明しても、理解してもらえないことがある。あと、やっぱり金銭感覚。もし結婚して僕が稼いだおカネのほとんどを両親に渡してしまうのも困ると思ったし。言葉の壁、文化の壁は厚くて越えられなかった」

婚活をしようと思ったのは…

こうして現在に至るのだが、自分から積極的に動いて婚活をしようと思ったのは、40という年齢が見えてきたからだ。

しかし一方で、「結婚ってなんだろう」「躍起になって相手を探して無理やり結婚しなくてもいいのではないか」と考える日もある。ただ、「子どもを作り家族を築くなら、今動くべきではないか」それが康之の導き出した答えだったという。

「100%わかりあえる人はいないかもしれない。でも、やるだけやってみようと思っています」

認知的不協和という社会心理学用語がある。“いい人がいれば、結婚したい”と思っている一方で、“結婚して幸せになっている夫婦を周りに見たことがない”“他人と暮らすよりも、1人のほうが気楽”と、後づけの理由を探し、思いをほかの結論にすり替えてしまうことだ。

もしも、“結婚したい”と思っているのなら、まずは行動を起こし、一度してみたらいい。離婚経験者の中には、「結婚するときの何倍ものエネルギーを離婚するときに使って、ヘトヘトになった」と言いながらも、数年後に再婚していく人たちがいるのだ。

「もうコリゴリ」と思った結婚を再び選ぶのだから、結婚は何やかんやいってやっぱりいいものなのだろう。

「女運がなかった」という康之の幸せ探しは、これからスタートしていく……。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラYouTubeも開設。

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