「40歳を目前に婚活を始めた男性」の深刻事情 彼女ができても必ず「二股」をかけられる

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「確かにたった2回なんですけど、僕がDV、モラハラ男だったとか、ギャンブルに狂っていたとか、悪いところがあって振られたならまだしも、ほかの男に持っていかれて恋愛が終わる。これってトラウマになりますよ。恋愛って、こっちがいくら誠実に向き合っていても、うまくいくものじゃない。女って、刺激を与えてくれて、さらにその男のスペックが高かったりすると、間違いなくそっちに行くじゃないですか」

それは言わずもがなだ。誠実さとやさしさこそが男の最大の魅力というのは、きれいごとだろう。でも、誠実さややさしさで勝負をして、女性の気持ちを手に入れている男性だって、世の中には大勢いる。

康之は、どうしてそこまで自分に自信がないのか?

「小学校のころから、成績も運動も普通、見た目も普通。僕には、特徴がなかったんです。飛び抜けて勉強ができたり、スポーツができたりするヤツって目立つしモテますよね。あと、話の面白いヤツとか。僕はたぶん卒業した後にみんなから、“えっ!? そんなヤツ、クラスにいたっけ?”と、忘れられるタイプでした」

そんな自分だったから、中学のころに、“いいな”と思う女子がいても告白する勇気がなかった。高校は男子校に進学したので、女性と接する機会もなくなった。また、彼を消極的にさせてしまうもう1つの原因があった。

「アトピーだったんです。その時々で出方も違うんですが、季節の変わり目になるとものすごくかゆくなる。我慢できずにそれをかいてしまうから、顔や首にいつもカザブタができていて。鏡を見ると自分でも目をそむけたくなるくらいひどいときもあったので、それがコンプレックスになっていました」

そうはいうものの、目の前の康之の顔にはアトピーらしい形跡は見られなかった。

「これが不思議なんですけど、大人になるにつれて症状が改善されていって、30をこえて体質が変わったのか、調子がいいんです」

今の康之なら、気持ちや発言をもう少し前向きに転換して婚活をすれば、結婚相手が見つかるのではないだろうか。何より出会わなければ結婚はないのだし、そのためには出会う行動を起こすことが必要だ。

最初の彼女は商社内定男に持っていかれた

それにしても、いったいどんな恋愛経験が、彼に男としての自信を喪失させたのか。

九州地方で高校まで過ごした康之は、大学入学とともに上京をした。都会生活のスタートを機に自分を変えてみたくて、バイトをしたり、サークルに入ったりして、積極的に友達を作るように心がけた。

バイトは、ファミレスのキッチンスタッフの仕事を選んだ。大きな店舗だったので学生バイトも多く、そこで同年代の友達も大勢できた。

「大学の友達よりもバイト仲間と急速に親しくなりました。バイトが終わると、男女みんなでご飯を食べに行ったり、ボウリングしたりして楽しかったですね。ただ、そんなときのみんなの会話についていけなかった。男だと見た目がよくてしゃべりがうまいヤツ、女だとかわいくてイケイケなタイプは、付き合っている相手がいるのに、バイト仲間とも平気でデートしたりしていた。男同士で集まったりすると、『彼女じゃない子とやっちゃった』とか自慢げに話す人もいて、女性経験のない僕には、ちょっとドン引きする内容でした」

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