ワインの作法、今さら聞けない基本中の基本 接待で株を上げる「店選び」と「マナー」

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接待当日は、10~15分早めに到着して、ソムリエと最終確認しましょう。サービスの順番、テーブルの場所を確認して、あらかじめ席を決めておくことも大切です。

大丈夫? 接待で絶対やってはいけないワインの作法

ワインのある接待・商談には、いくつか基本的な作法があります。相手がワインに詳しい人の場合、それで評価を下げてしまっては、せっかくの接待・商談も台なしになってしまいます。やってしまいがちなワインの間違った作法は以下の10パターンです。

① 外の景色がいいお店で、外の見える席を勧める

店全体のテーブル配置によりますが、基本的には奥がゲスト、続いてその左です。ホストは手前の通路側に座ります。

気をつけたいのが、外の景色がいいお店の場合です。

外が見える席をゲストに勧めがちですが、意外に「景色を背負う」席を上席とすることが多いのです。

② 自分がワインに詳しくないからといって、ゲストにワイン選びをお任せ

当日にお店でワインを注文する際、いくら自分よりゲストのほうがワインに詳しいからといって、ゲストにワイン選びをお任せするのはNGです。

ゲストは、価格を気にして、安いものしか選べなくなります。基本的には、ホスト側がワイン注文の舵取りをしましょう。

もしホストがワインに詳しくない場合は、「あまりワインに詳しくないので、お店の人と相談しながら決めましょう」とホストが注文するのがいちばんスマートです。

③ ゲストにテイスティングをお願いする

「私はわからないので」と言って、ゲストにテイスティングをお願いするのはNGです。それは、ゲストに毒味をさせているようなものです。テイスティングは、傷んでいないか、適正な温度かをみる程度の行為。サッと済ませて、「おいしいですね」「わぁ! いい感じなので、早くお客様に注いでください」と期待を膨らませるコメントを添えると、とてもスマートです。

④ 超有名ワインを略して言う

概して、有名なワインは略して呼ばれることが多いものです。たとえば、「ドン・ペリニヨン」=「ドンペリ」、「ロマネ・コンティ」=「ロマコン」、「ドン・ペリニヨン ロゼ」=「ピンドン」、「オーパス・ワン」=「オーパス」など。これらは、決して品のいい呼び方ではなく、もし相手が気に入っているワインだった場合、小バカにされたと受け取られかねません。略称は慎んだほうがいいでしょう。

⑤ ブランデーグラスのように、ワイングラスを持つ

ワイングラスは、丸い本体を「ボウル」、脚の部分を「ステム」と呼びます。ブランデーグラスを持つように、ステムを指で挟み、ボウルを手のひらで包み込むように持つのはNGです。この持ち方だと、体温でワインが温まり、香りや風味が損なわれてしまいます。ステムを指で持つのがベストです。

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