なぜ5なのか、ということを筆者なりに考えてみた。その理由は、消費の起点になるのが給料日だからではないだろうか。25日、あるいは月末の30または31日と考えたとき、まずこの日に消費の喚起をしようと考え、そこから5日区切りでカウントしていき、次の給料日に戻るというサイクルになったと推測する。
なお、25日に5%割引をぶつけてくる流通業者は少ないようで、設定されているのはポイントアップデーだ。つまり給料日直後は、資金もあるのでポイントをつけるのでぜひたくさん買ってほしいと誘う。逆に、給料日から少し時間が経った5日や8日、そして給料日前で財布が軽くなる18日や20日には5%割引デーがある。ポイントアップより、安く買えるほうがお客の心を動かせる時期だからだ。流通側は、懐具合に沿って買い物させるサイクルをうまく繰り返しているのだろう。
レジャーにもある割引&無料デー
「○○の日」は、レジャーにもある。12月1日は「映画の日」で、多くの映画館が当日1000円で鑑賞できる。これとは別に、映画の割引デーは毎月あり、イオンシネマ、TOHOシネマズ、ユナイティッドシネマなどは毎月1日が1100円、毎週水曜日はレディスデーで1100円。
面白いところでは、イオンシネマではイオン系カード会員が20、30日に1100円になる。先ほどのイオン「お客さま感謝デー」だからだ。TOHOシネマズは、毎月14日が「TOHOシネマズデー」で1100円、これは語呂合わせで覚えやすい。
各テーマパークやレジャー施設でも、「県民の日」などにちなみ、入場無料などの優待をしている。自治体の区報や市報で告知されたり、HPで調べることができるのでぜひレジャー費節約に役立てたい。ただし、平日に当たると利用しにくいのが難点だが、秋の週末に設定されているものがある。
「関西文化の日」がそれで、関西2府8県(福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、徳島県、鳥取県)の、約690の美術館や博物館に無料で入館できるイベントだ。実施日は11月の第3土曜日、第3日曜日 を中心として施設ごとに設定され、参加施設と無料実施日は「関西文化.com」で検索できる。奈良国立博物館や京都鉄道博物館(17時30分~が無料)、姫路城など人気のスポットも含まれているので、まだ足を運んだことがないなら狙い目だろう。
古くは「土用の丑の日」をはじめ、ハロウィンにクリスマス、そしてバレンタインデー等々、特定日を使ったさまざまな消費喚起の成功例はある。各業界は、今後もどんどん「○○の日」を作って盛り上げてほしい。ただし、必ず「割引サービス」をお忘れなく。
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