シリコンバレーで働くサラダロボットの実力

そのうちオフィスに進出も?

オフィスにおいてもサリーは新たな雇用を創出する可能性があるとセカルは言う。

「新鮮な食材を入れなければならないということは、オフィス(に設置したサリー)の容器に食材を補充するスタッフの雇用が生み出されるということだ」と彼は言う。

当初のアイデアは料理版「ルンバ」

にもかかわらず、ロボットが人間の雇用を奪うのではとの懸念は高まっている。ビル・ゲイツは先頃、ロボットを保有する企業への課税を訴えた。サンフランシスコ市監理委員会もいわゆるロボット税を検討している。

「米国では今後10~15年間に50%以上の職が消える可能性がある」と、監理委員の1人ジェーン・キムは言う。

「雇用は海外に流出しているのでもなければ、海外の企業への業務委託が進むわけでもない。問題はロボットだ」

自動化が雇用に深刻な影響をもたらす可能性があることは明らかだ。3月にマサチューセッツ工科大学とボストン大学が発表した研究によれば、雇用はすでに商用ロボットに奪われ始めている。研究チームは1990~2007年の間に工業用ロボットの導入が米国の各地域の労働市場に与えた影響を分析。その結果、1台のロボットが導入されるごとに1000人の労働者につき最大で6人が失業し、給与も最大で0.50%減少したとの試算を出した。

一部の労働組合では、今後のさらなるロボットの導入と戦う戦略を検討している。

「当組合、そして多くの組合が現在も調査・検討中だ」と言うのは、ユナイト・ヒア・ローカル2という労働組合で調査責任者を務めるイアン・ルイスだ。ユナイトはサンフランシスコとサンマテオ(カリフォルニア州)のホテルや外食産業、クリーニング業界で働く人々の組合だ。「われわれは大きな懸念を抱いており、対応を考えている」

雇用への影響はさておき、新しいロボットは次々と登場している。セカルは電子工学とコンピュータ工学で博士号を取得した発明家で、半導体の会社で技術責任者として働いていたときに調理ロボットのアイデアを思いついた。

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