デザインは相手ありき、芸術は相手不在 「モテモテ」の称号、15年ぶりに完全委譲?
「モテモテ」の称号、15年ぶりに委譲
ムーギー: アプリは機能だけじゃなくデザインが重要やという話をしとった。
Tehu: ボクは中2でアプリをつくって、その段階で運よく受け取り手というものを意識しだしたんです。芸術とデザインの一番の違いって、相手がいるかどうかなんですよ。
ムーギー: 相手がね、なるほど。
Tehu: 芸術というのは自己表現じゃないですか。でも、デザインって自己表現だったら意味がないんですよ。一部の日本メーカーは、自己表現しているから売れないんです。相手不在のデザインほどダメなものはない。ボクが最初につくったアプリがまさにそうで、全然相手を意識していなかったらダメだった。そこで相手を意識してつくった2本目のアプリがおかげさまでドーンといったんです。
ムーギー: 君、さてはモテるんちゃうか?
Tehu: え?
ムーギー: つまり、モテへんヤツは全然求められてへんのに「オレはおまえのことが好きだ」って相手不在のことをやるでしょ。それに比べて、君は受け取り手を意識しながらやっているということは、モテるんか?
──フェイスブックにたくさんの女の子と写っている写真をアップしていますね。
ムーギー: モテモテやな。モテモテっていうたら、オレも15年の歴史がある。15年前、ほんの冗談で出たテレビ番組で「ボクはモテるんです」って言うたら、その言葉が15年間の時空を超えて漂流中。おかげで将来、オレどんだけ偉くなっても、偉くなりきれへんからね。炎上歴15年や。
よかったらこれを機に、「モテモテ韓国人」から「モテモテ中国人」に称号を移動していただければ。モテモテの称号、ついに移譲。15年ぶりの快挙達成って。もうオレ、この栄誉をそろそろ次世代に譲りたい。
それは置いといて君、受け取り手を意識しながらデザインをやっているんや。
ライブはお客さんを中心に置くから失敗がない
Tehu: それがまさにライブだと思うんですよね。だって、デジタルな製品を作るとしましょう。デジタルな製品って売っちゃったら終わりじゃないですか。別に顧客からフィードバックがくるわけでもない。
でも、ライブって何か演出をして客からフィードバックが来なかったら、次に進めないんですよ。ライブはまさにお客さんを中心に置いて、お客さんのためにすべてを考えてやるんです。だからライブっていいんですよ。ライブって基本、失敗がないんですよね。とくに日本のライブってほんとに演出が優秀で、見てシラけるものがあんまりない。基本的に盛り上がるんです。
ムーギー: これは初めて聞いたね。ライブは失敗がないと。
Tehu: だってライブに行って楽しくなかったっていう人、なかなかいないでしょ。どんなライブでも。
ムーギー: そう? オレ、行くライブ、全部おもろないけどな。
Tehu: それはグローバルエリートだから。
ムーギー: ああ、そうかそうか。目線が高すぎるからね、グローバルエリート。
それで、いろんなデザインの方面があるなかで、“とくにこの分野でいきますよと、これで食うていくでと、この分野で仕事くれたらもうサラサラサラとやってまうで”って、それ、どこ?