普通の中高生も友達と動画を作っています。人気の配信者が公開した面白動画をまねしてみたり、おそろいの服で双子ダンスを踊ってみたりと楽しんでいます。公開先は動画作成アプリ内ではなく、InstagramのストーリーやTwitter、LINEのタイムラインなど、知り合いに見てもらえるSNSが多いようです。気軽に作れるので、高校生は学校で休み時間に作ることもあるそうです。
「歌ってみた」もスマホで手軽に
自分のダンスを公開するといえば、ニコニコ動画の「踊ってみた」を思い出すかもしれません。ニコニコ動画で配信するには、基本的にパソコンや動画編集ソフトが必要になるため、短い動画を手早く作って配信できるアプリに人気が集まっているのでしょう。
「歌ってみた」もスマホで手軽に楽しめます。音楽でつながるコミュニティアプリ「nana」は、誰かの演奏に歌を入れたり、さらに誰かがコーラスを入れたりと、ユーザー同士で重ね録りすることが簡単にできるサービスです。
一般的に音楽を重ね録りするには、パソコンで音楽制作するDTM(Desk Top Music)の知識が必要です。DAW(Digital Audio Workstation)という専門ソフトやオーディオインターフェース、マイクなどの機材も必要で、初心者にはハードルの高い作業です。しかし、nanaではコラボしたい音源を探して、スマホのマイクに音を吹き込むだけで「歌ってみた」ができるのです。
「nana」は15歳以下のユーザーが26%、16~18歳のユーザーが38%と、中高生に圧倒的な支持を受けています。ユーザーは世界113カ国、400万人を超えているとのこと(2017年6月 nana公式ブログより)。アプリ上の交流だけでなく、実際に楽器を持ち寄って演奏する「nanaフェス」も開催されています。さらに、本格的に音楽制作をしているDTMユーザーのためにウェブからのアップロードにも対応しました。
nanaで録音できる長さは90秒。1曲すべてを入れることはできません。音楽に本気で向き合っている人には物足りない仕様です。nanaブログによると、【90秒という制約を設けることで歌う/弾く/聴くといった音楽体験への"手軽さ"を追求しています。そうすることで、ひとりでも多くの人のライフスタイルの中に音楽を楽しむ時間が生まれ、毎日が豊かに楽しくなればいいなと願っています。そんな想いから、歌う/弾くのも聴くのも無理なくちょうどいい時間ということで、"90秒"にこだわりを持っているのです。(nanaブログより引用)】と、手軽さを優先している姿勢がうかがえます。
スマホを使って「短く」「手軽に」楽しめる動画・音楽サービスがどんどん生まれています。とはいえ、作り込みたい人には加工できる機能も用意されており、また制限があったからこそ生まれた文化もあります。専門家にしかできなかった動画作りや音楽制作への入り口がスマホで開けるなんて、夢のある時代になりましたね。
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