飲み屋での「仕事の愚痴」は実は危険行為だ

若手社員が知っておきたい情報管理の基本

「サービス残業ばかり。うちってブラック?」「C社と取引しようと必死になっちゃってさ。お前の会社がすでに取引してるんだろう? これって無駄な努力だよね」「D社から切られちゃって社内がカリカリしていていづらいんだよね」……。

同じ学部、学科の同級生の場合、同業他社に勤めているケースは多い。

「信頼関係が厚ければいいかもしれないけど、必ずしも、そうとは限らない。上司から『同級生にE社のやつがいるよな。ちょっと聞き出してこい』なんていってICレコーダーを持たされるケースも考えられます」(荘司氏)

たとえば証券会社なら、うかつに自分の担当エリアや具体的な客の名前など挙げれば、翌日、友人の会社の営業マンが、自分の会社より安い手数料を手土産に客を取りにくるといったこともあるわけだ。悪意がなくても、面白い話であれば、同業他社の友人が、翌日、社内でしゃべってしまう可能性もある。

SNSも要注意だ。「会社の研修で導入予定のF社のアプリの講習を受けた」など、何気ない書き込みでも、読む人によっては、社内の状況がわかる貴重な情報にもなる。さらに、写真にも気をつけたい。たとえば納会の様子や、退職した社員を囲んで社内で撮影した記念写真をフェイスブックやインスタグラムなどでアップすることもあると思う。その際、背景に「売上高○○万円目標」といった標語や、発売前の試作機など、「外部に漏らしてはいけないもの」が映り込まないようにしておきたい。

故意に情報漏洩すれば、刑事罰の対象に

漏洩を引き起こしたらどんな罰則があるのだろうか?

「情報を漏らした場合、程度にもよりますが、懲戒処分を受けるおそれがあります。重大な情報でなければ、通常、お仕置き的な戒告(口頭で注意)や譴責(けんせき・始末書など)で済むことが多いでしょう」(荘司氏)

ただ、よほどひどければ、停職、減給処分で、最悪は解雇。それに損害賠償が加わることもある。

「不正競争防止法に該当するような場合は別として、企業の対外的信用にもかかわるので、損害賠償請求訴訟まで提起されることはめったにないでしょう」(荘司氏)

それに対して、企業秘密を意図的に持ち出し、ライバル会社に転職などすれば、事情はまったく変わってくる。その場合は、不正競争防止法違反という刑事罰になる。

名刺のところでも触れた「個人情報」については、どこに気をつけたらいいのだろうか。

面接などでは、親の職業や宗教などを聞いてはいけないといった話を聞いたことがあるが、同期や先輩などに聞くのはどうなのだろうか。もし、聞けば、個人情報保護法にひっかかるのだろうか。

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