プレッシャー上司「どうした?」
女性部下「課長……。このままだと目標の数字を達成できません」
プレッシャー上司「達成できない?!(ため息)気が緩んでいるんじゃないか?(ため息×2)営業三課の高橋さんも残り1カ月で見事に挽回したから、君もできるよな?(ため息×3)」
女性部下「……はい…」
出ました! 「できないのは気の緩み」という決めつけと、「適当な他人との比較」。スーパーウーマンとの比較はイタズラにプレッシャーを与えるだけです(そして“ため息”つき過ぎです)。
「期待上司」ならこうする!
このような状況のとき、われらが“期待上司”ならどのような言葉を投げかけてくれるのでしょうか?
期待上司「どうした?」
女性部下「課長……。このままだと目標の数字を達成できません」
期待上司「そうか、それは深刻な問題だ。目標達成に近づくためには、まず何ができている必要がある? 一緒に考えてみよう(続く)」
いかがでしょう。期待上司は具体的に目標に近づくための方法を一緒に考え、実行が容易な小さな目標をひとつずつ積み上げていき、何のためにそれをするのか(目的意識)を明確にするような話し合いの場を必ず持っています。何よりも、女性部下の落ち込む気持ちに伴走して、だからこそ解決しようとしています。この例からだけでも“プレッシャー”と“期待”が明らかに違うことがわかりますね。プレッシャーを与えるだけでは部下は余計に落ち込み空回りが加速するだけなのです。
おや?こちらの職場でも緊迫ムードの男性上司と女性部下がいるようですが?
女性部下「あの課長」
プレッシャー上司「なに?」
女性部下「私にはこの目標の数字は少し高すぎるように思えるのですが……」
プレッシャー上司「あのさ、何甘えているんだよ! 俺の時代ではそんなの当然だったよ。バーンっ!(机をたたく)そもそも俺の時代はさ……」
ああ、またか、と職場中に響き渡る罵声と武勇伝の羅列!このように「感情で怒られる」のは理不尽だと思う女性は多いものです。ではこのような相談に来た女性部下にはどのように“期待”の言葉をかければ良いのでしょうか?
女性部下「あの課長」
期待上司「なに?」
女性部下「私にはこの目標の数字は少し高すぎるように思えるのですが……」
期待上司「具体的にどういったことが不安なのか話してくれるか?」
女性部下「はい。今までこんな高い目標なんて達成した経験がないので、できるイメージが湧かないのです。期限もないし…」
期待上司「なるほど。ではどんなことがクリアになったら前に進めそうかな?」
女性部下「実は……(続く)」
期待上司「そうか。そう焦るな。君のようにできるメンバーは、今までの仕事よりもより高い目標に挑戦していくからこそさらに伸びるんだよ。一緒に考えるから何とか進んでいこうよ!(続く)」
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