「あまちゃん」ロケ地観光のいまだ根強い人気 放送終了4年過ぎても久慈の町おこしは熱い

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以下に4者がロケ地観光で得られる主なメリットを挙げます。

■市町村
地域の観光資源が増える
便利なロケ地としてブランディングになる
その他の観光スポットもにぎわう
地域そのもののファンが増える
■地元企業と住民
地元での消費行動が期待できる
キャスト、スタッフ、観光客との交流が楽しい
名物料理が売れるほか、認知度も上がる
地元全体に活気が生まれ、誇りを持てる
■撮影スタッフ
条件に合うロケ地を効率よく探せる
ロケハンがしやすく、エキストラも手配できる
地元住民のモチベーションが高く撮影しやすい
ロケ弁や打ち上げ会場などの手配が簡単
■作品のファン、一般観光客
ロケ地の情報や撮影エピソードが入手できる
ロケ地めぐりが旅のきっかけになる
ロケ地以外の周辺観光情報も入手しやすい
地元住民と息の長い交流が楽しめる

 

テレビ番組や映画のロケ誘致は、単に「スムーズに撮影できてスタッフが助かる」というだけではありません。地域に「『ロケ地めぐり』という付加価値をもたらす」「既存の名物や産業を生かす(または新たに作って売り出す)」、観光客に「多くの情報と楽しみを与える」など、さまざまな立場の人々がメリットを得られるのです。

『君の名は。』の飛騨も観光客が急増

同社が手掛けるプロジェクトは、観光客減少や過疎化などの停滞ムードに悩む地域の人々にとって起死回生の一手。また、都心で働く人々にとっても、「地方には多くのビジネスチャンスがある」ことの証明といえるのではないでしょうか。

それにいち早く着目したのが、同社の藤崎慎一社長でした。藤崎社長はリクルートの地域活性事業部時代から観光振興や地域活性に関する企画・プロデュースを手掛け、中央省庁や都道府県のさまざまな委員を歴任。同社を設立してからも「富士宮焼きそば」の仕掛け人となったほか、8月26日開催のイベント『第3回全国ふるさと甲子園』の実行委員長を務める地域活性のスペシャリストだけに、同社が5ウィンを生み出しているのも納得なのです。

もちろんすべてが完璧というわけでもなく、現在は「成功事例を積み重ねている発展期」という印象。今後いかに「多彩な成功事例を作り出すか」「全国の市町村に『ロケなび!』(ロケ誘致)を浸透させて情報を充実させるか」などの課題も見えます。

ただそれでも、映画・ドラマ・アニメなどのコンテンツビジネスに注目が集まる中、「ロケ地観光による地域活性で日本を変えよう」という可能性に疑いの余地はありません。

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