日本人の「心」を伝えるインド人クリエーター 新世代リーダー クリエイティブディレクター マンジョット・ベディ
欧米の企業から次々と生み出される新製品に、中国をはじめとした新興国から台頭してくる格安の製品。世界の競合を相手に、待ったなしで海外戦略をつきつけられる日本企業。その中で、日本のものづくりを敬愛し、日本企業の新興国戦略をコミュニケーションの観点で成功に導く注目のクリエイティブ・ディレクターがいる。インド出身のマンジョット・ベディ氏(43歳)だ。
トヨタ自動車の新興国向け自動車のコミュニケーション戦略を担ったかと思えば、日本の神社の総本山である伊勢神宮の式年遷宮公式プロモーションにも携わる。彼は日本のものづくりのどこに価値を見いだし、いかにして異国の人々のニーズを読み取るのか。また世界に通用する個人力とは。
異国の地で磨かれた独自のコミュニケーションスキル
カジュアルなスーツを着こなしさっそうと現れると、陽気な笑顔で場の緊張感を一気にほぐす。そうかと思えば、日本人以上に低姿勢になり丁寧な言葉で名刺を交わす。「この手触りがすばらしくて、大好きなんですよ」という本人の名刺入れは甲府の伝統工芸「印伝」のものだ。瞬時にして国や人種の垣根を越えた空気を作り出す、その独自のコミュニケーションスキルは、世界を回って磨かれた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら