「あなたが言うなら」を引き出す"3つの共感" できる人が軽視しがちな「懐への入り方」

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まずは、できるだけたくさんの共通点を伝えてみましょう。もし見つからなければ、前述のように相手の興味のありそうな本を読んだり、情報を仕入れるなど共通点を自分からつくりにいってもよいでしょう。

マイナスの共感では相手を頼りにする

2つ目は「マイナスの共感」です。これは自分の弱みをさらけ出して、人間味を感じてもらうことを目指します。「実は以前こんな失敗をしたことがあります」など失敗談なども有効でしょう。特に相手から強い立場だと思われている場合や権威と思われている場合には、小さく負けるようなエピソードが有効です。「この人大丈夫?」と信頼を損なうような大失敗の話はいけませんが、「この人にもこんなところがあるんだ」と思うと、協力しようという意識につながりやすいのです。

私はプレゼンテーションや資料作成の本の執筆、研修講師などを行っていますが、自己紹介のときに「実は私は話すことがとても苦手で、小学生時代は授業で指されてもまったく発言できませんでした」とお話しすることがあります。この話をすることで、今は講師をしている人でもそんなときがあったんだ……と親しみを持ってもらうのです。

マイナスの共感は、相手に対して間違いを指摘したり、頼みにくいことをお願いする際にも有効です。面と向かって「これ全然理解できないよ。修正して」と言うのではなく、「私は単純じゃないと理解できないので、シンプルにしてくれる?」と自分の理解力に問題があるかのように言うことで、修正指示への反発も避けることができます。

ほかにも

・「私は専門外なので……」
・「私がやるとうまくできなさそうなので……」
・「XXさんなら理解してもらえると思って、恥をしのんでのお願いなんだけど……」

など頼みにくいことこそ、相手を頼りにしていることを表したうえでお願いしてみましょう。

よく頼みにくい依頼をするときに「申し訳ないのですが……」をつけることがありますが、それだといかにも面倒なことを押し付けているようにとられがちです。それよりも相手を見込んでこその依頼だと伝えたほうが共感しやすいのです。

・「どう考えても私よりXXさんのほうがセンスがいいと思うから、この仕事を任せたい」
・「私一人だと不安なのですが、XXさんに同席いただけると心強いです」
・「厳しいお客さんも、XXさんなら信頼できると思うのでぜひ!」
・「私があれこれ言うよりも、XXさんが一言いってくれたほうが耳を傾けると思う」
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