「あなたが言うなら」を引き出す"3つの共感" できる人が軽視しがちな「懐への入り方」

✎ 1〜 ✎ 24 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 最新
拡大
縮小
指示命令や権威だけで、相手に難しいことに挑んでもらうよりも…(写真:Only_Kim / PIXTA)
自分一人でできる仕事はごく一部。多くの人に動いてもらう必要があります。自分のために動いてくれる人がどれくらいいるかが仕事人生の成否を握っているともいえますが、指示命令や権力、正論だけで人を動かそうとしても、長い仕事人生、いつしか必ず限界がきます。『一流の学び方』の著者が、一緒に働く人から学んできた、人を動かす3つの共感についてご紹介します。

3つの共感

この連載の記事一覧はこちら

私は、コンサルタントとしてキャリアをスタートして以来、ロジカルシンキングやプレゼンテーションなど、相手を説得するためのさまざまなテクニックを学んできました。以前は理路整然と論理構成した資料や話し方によって、クライアントや周囲の人が動くことに手応えを感じていましたが、いつしか「もしかして、本心ではやりたいと思っていないのかな?」と思うことが増えてきました。

マネジャーに昇進した当時は、少してんぐになっていたのかもしれません。正論を述べれば相手は動いて当たり前と思っていたこともあり、相手の気持ちを斟酌(しんしゃく)するよりも、論理的であることを優先してしまっていました。

以前の連載記事「プレゼン強者の『頭の中』はこうなっている!」でも強さと親しみやすさのお話をしましたが、今思えば、当時は女性のコンサルタント、そしてマネジャーになったという気負いから、社内外で強さを前面に押し出したコミュニケーションになってしまっていたのだと思います。そんなときに、先輩から「もっと自分をさらけ出したほうがうまくいくよ。立て板に水の如しといった話し方は確かにもっともらしく聞こえるけど、そのもの言いでは相手が共感できないよ」と指摘されたのです。

次ページ「3つの種類の共感」を使い分ける
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT