3つの共感
私は、コンサルタントとしてキャリアをスタートして以来、ロジカルシンキングやプレゼンテーションなど、相手を説得するためのさまざまなテクニックを学んできました。以前は理路整然と論理構成した資料や話し方によって、クライアントや周囲の人が動くことに手応えを感じていましたが、いつしか「もしかして、本心ではやりたいと思っていないのかな?」と思うことが増えてきました。
マネジャーに昇進した当時は、少してんぐになっていたのかもしれません。正論を述べれば相手は動いて当たり前と思っていたこともあり、相手の気持ちを斟酌(しんしゃく)するよりも、論理的であることを優先してしまっていました。
以前の連載記事「プレゼン強者の『頭の中』はこうなっている!」でも強さと親しみやすさのお話をしましたが、今思えば、当時は女性のコンサルタント、そしてマネジャーになったという気負いから、社内外で強さを前面に押し出したコミュニケーションになってしまっていたのだと思います。そんなときに、先輩から「もっと自分をさらけ出したほうがうまくいくよ。立て板に水の如しといった話し方は確かにもっともらしく聞こえるけど、そのもの言いでは相手が共感できないよ」と指摘されたのです。
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