仕事で「二毛作」「三毛作」が当たり前になる
2016年に刊行された『ライフ・シフト~100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著)は、ベストセラーになり、反響を巻き起こしました。
この本では長寿化に伴い「60歳で定年を迎えてリタイア」という人生プランが通用しなくなることを指摘。それに伴い生涯にわたって学び続けることの重要性を説いています。
ビジネスパーソンの「働く期間」が長期化する一方で、「働く」環境が変化する時間はより短くなってきています。たとえば、かつては、新卒で入社した企業で定年まで約40年間勤め上げるという働き方が一般的でしたが、日本を代表する企業の昨今の凋落を見ると、いまや、40年後に必ず残っている企業を見つけることなど不可能でしょう。
また、もし自分がいる会社が幸運にも長期にわたり存続していたとしても、デジタル技術やAIの進歩により、いま人間が行っている仕事のかたちは、そのときには大きく変わっているか、仕事そのものがなくなっていることでしょう。人間の働く期間は長期化し、働く環境の変化が短期化する今、キャリアをずっと同じ企業・仕事の延長線上で考えていくことは安定志向というよりもむしろリスクが高いと言えます。
イメージでいうと、これまでは1つの会社で上を目指していく、例えれば山を登っていくようなイメージのキャリアデザインだったと思います。これからは山登りというよりも、畑のようなイメージで考えてみるとイメージがつかみやすいと思います。
1つの畑で二毛作、三毛作できるようにしたり、畑を複数持ってみたりと、自分が働くフィールドを自分で見つけ、その中で収穫を上げていくのです。
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