行動を起こし、アンテナを高くして、変化を察知していくことで次のフィールドを見つける可能性を高めていきましょう。
また、新しいフィールドは決して、自分1人で開墾していかなければならないわけではありません。自分にはない強みやアイデアがある人と一緒に開墾すれば、より広く新しいフィールドの可能性が高まります。そういった人たちに出会うためにも積極的に偶然を起こす行動が求められるのです。
前述の5つの行動指針の1つ目に、絶えず新しい学習の機会を模索し続けるとありましたが、新しいことを学ぶのはやはり大変なことです。しかしこれができなければどんなよいフィールドが目の前にあったとしても、収穫にはつながりません。
私は著書の中でコンサルタントとして短時間で新しいことを学び、自分のものに変えていくノウハウを体系化してご紹介しましたが、自分の学びのメソッドを持つことは必要不可欠です。
プロのアスリートは、選手として活躍できる時間は一般のビジネスパーソンと比べるととても短いわけですが、選手生命が終わったからといって、老後が始まるわけではなく、長い人生が続いていきます。そこで、次のフィールドを見つけられるかどうかによってその後の人生が決まるといってもよいでしょう。
指導者や解説者というフィールドももちろんありますが、そこで活躍される方は、たとえば大学院などに行って理論を学んで自分の経験知を体系化するなど、新しいフィールドで必要になることを積極的に学んでいる方たちでしょう。
私は本を執筆するという機会をいただき、次のフィールドが開いたわけですが、本の書き方は多くの投資をして学んできました。文章の書き方だけでなく、実際にたくさんの著書を出されている方に会いに行って、どうやって書いているかを教えていただいたり、海外のメソッドを勉強したり、セミナーなどにも積極的に参加するようにしています。
人生100年時代、学びに卒業はありません。自分なりの学び方を確立しておくことがフィールドを豊かなものにすることにつながっていきます。
ロールモデルを探さない
最後に、これからのキャリアデザインを考えるうえで肝に銘じておいたほうがよいと思うことが2つあります。
1つ目は「ロールモデルを探さない」ということです。山登り型のキャリアであれば、上にいる人は早く楽に登るためのよいロールモデルでしたが、新しいフィールドは人それぞれが探し、豊かにしていくものです。そこでロールモデルを見つけることが難しいのは想像がつくと思います。
2つ目は、ライフステージの変化を意識してフィールドを探していくことです。がむしゃらに働ける時期に適したフィールド、育児や介護をしながらのライフステージで適したフィールド、年を取って無理が利かなくなってきてからのステージでも働けるフィールドはやはり違います。
ライフステージとキャリアのフィールドをマッチさせていくことが人生100年時代に幸せな人生を送るための考え方なのではないでしょうか。
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