日経平均は3日ぶり反落、円高と原油安を嫌気 円高や持ち高調整売りに押され後場一段安に

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 5月26日、東京株式市場で日経平均は、3日ぶりに反落した。前日の米株は続伸したが、為替が1ドル111円台半ばと伸び悩んだことが主力輸出株の重しとなった。写真は都内で2015年4月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 26日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、3日ぶりに反落した。前日の米株は続伸したが、為替が1ドル111円台半ばと伸び悩んだことが主力輸出株の重しとなった。石油輸出国機構(OPEC)と産油国は25日、原油減産を9カ月間延長することを決定した。だが、延長は予想通りで材料出尽くしと受け止められ、米原油先物は下落。東京市場でも石油関連株が弱含んだ。後場にドル/円<JPY=>がやや円高に振れると、指数は一段安となった。

TOPIXも3日ぶり反落。東証33業種中、その他製品を除く32業種が下落した。鉱業が値下がり率のトップ。パルプ・紙、水産・農林がこれに続いた。

26日から先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)がイタリアで開幕することや、週明けの米国市場が休場なこともあり、持ち高調整売りが優勢となった。サミットには「保護貿易主義のトランプ米大統領が初出席ということで、結束姿勢をアピールできるか」(国内証券)、市場の注目が集まる。

大和住銀投信投資顧問の経済調査部部長の門司総一郎氏は「近くて遠い2万円という印象だ。主力輸出株に明確な買い材料が見つからない中、一部食品株など海外展開や値上げを積極的にしている企業に買いが集まっている」と話している。

個別銘柄では、任天堂<7974.T>がスマートフォン向けアプリ「ポケモンGO」の登場で急伸した2016年7月の高値3万2700円を上抜け、取引時間中としては2009年1月以来、8年4カ月ぶりの高値水準まで上昇した。新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売好調が相次いで伝わる中、業績を期待した投資家の資金が流入した。

半面、米原油先物が下落した影響で、国際石油開発帝石<1605.T>、出光興産<5019.T>、昭和シェル石油<5002.T>など石油関連銘柄が軟調。

東証1部騰落数は、値上がり379銘柄に対し、値下がりが1538銘柄、変わらずが99銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     19686.84 -126.29

寄り付き   19798.49

安値/高値  19686.49─19801.59

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1569.42-9.00

寄り付き     1577.24

安値/高値    1569.29─1577.57

 

東証出来高(万株) 156361

東証売買代金(億円) 21551.25

 

(辻茉莉花)

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