34.8%――。これは5月1日時点における、来春に大学卒業予定の学生の就職内定率です。大学生の就職希望者に対する面接選考を開始してよいとされる、いわゆる「選考解禁日」は6月1日ですから、その1カ月前にすでに、3人に1人以上が内定を得ている、というのが今年の実態です。
この数字、前年同月と比べると、約10ポイントも高くなっています。面接選考解禁の期日は昨年とまったく変わっていないのに、なぜこのような伸びを示しているのでしょうか。昨年の6月1日時点の内定率が51.3%であったことを踏まえると、今年はさらに高い数字になることも予測されます。
2018年卒の就職戦線は、ふたを開けてみれば、面接解禁日にほぼ大勢が決まってしまっているような状況なのでしょうか。
確かに動きは昨年より前倒しだが・・・
2018年卒の大卒求人倍率は1.78倍と、就職を希望する学生1人に対し、1.78もの求人があるという高い水準です。この倍率は2012年3月卒を底に6年連続で上昇。団塊世代の大量退職や少子高齢化も相まって、企業の採用意欲の高位安定が続いているためです。
大学生の就職・採用活動の開始時期は「学生の学修環境を確保する」ことを目的に、2016年卒より政府主導の形で大幅に繰り下げられました。2018年卒はその3年目です。
昨年の2017年卒では新スケジュール導入の2年目にして早々に、面接選考解禁月が2カ月繰り上げられるという“マイナーチェンジ”が施されましたが、今年は昨年とまったく同じスケジュールです。しかし実際の企業の動きは、特に説明会開催以降のプロセスにおいて、かなりの前倒しが見られています。
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