日経平均は小幅に3日続伸、金融株切り返す 売り一巡後に買い、「4日続伸」なら今年初に
[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に3日続伸した。前日の米国株安や外為市場でのドル安/円高を受け、売りが先行したものの、テクニカル指標を支えとした押し目買いが入り、金融株は切り返す展開となった。
ただ積極的に買い上がる姿勢は乏しく、次第に上値の重さも意識された。
日経平均の3営業日続伸は3月9日─13日以来、1カ月ぶり。あす上昇して4営業日続伸となれば今年初となる。
ドル/円<JPY=>が再び108円台で推移するなど円高基調が続く中、トヨタ自動車<7203.T>をはじめとした外需大型株の一角には売りが出た。もっとも、騰落レシオ(東証1部、25日平均)が前日の大引け時点で70%台と、売られ過ぎを示す圏内にあったことなどを背景に、安寄り後は買い戻しの動きが広がった。東証1部売買代金は3営業日ぶりに2兆円を上回った。
ハイテク・半導体関連や省力化機器関連は総じて堅調に推移。業種別では水産・農林に次ぎ、電気機器が上昇率で2位となった。ソニー<6758.T>、東京エレクトロン<8035.T>、ファナック<6954.T>が1%超、三菱電機<6503.T>が2%超の上昇。また銀行業指数は朝方に一時1%を超す下げとなったが、後場にプラスに転じた。
外部環境に左右されにくい中小型株も物色され、JPX日経中小型株指数<.JPXNKMSC>の上昇率は0.54%、東証2部総合<.TSI2>は1.47%と、いずれも日経平均(0.07%)を上回った。
一方、TOPIXとJPX日経400<.JPXNK400>は小幅安で取引を終了。全体相場は大引けにかけては伸び悩んだ。セゾン投信・運用部長の瀬下哲雄氏は「地政学リスクへの懸念が解消されない中、米国市場は経済指標、株、金利がいずれも変調気味。買うに買えない状況となっている」と話す。
個別銘柄ではこのほか、ヤマトホールディングス<9064.T>が反落。社員への未払い残業代の支払い決定に伴い、18日に2017年3月期の連結利益予想の下方修正を発表したことが嫌気された。半面、17年3月期の通期業績・年間配当予想の上方修正を発表したイソライト工業<5358.T>は大幅高となった。
東証1部騰落数は、値上がり1043銘柄に対し、値下がりが820銘柄、変わらずが152銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 18432.20 +13.61
寄り付き 18327.33
安値/高値 18327.33─18467.73
TOPIX<.TOPX>
終値 1471.42 -0.11
寄り付き 1464.18
安値/高値 1463.95─1475.47
東証出来高(万株) 195291
東証売買代金(億円) 23172.37
*見出しを修正しました。
(長田善行)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら