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そもそも知的財産とは何なのか?基礎から学びます(撮影:梅谷秀司)
「知的財産権」について勉強しなければいけないなあ、と思いながらも、きちんと勉強しないままここまで過ごしてきました。そこで『楽しく学べる「知財」入門』(講談社現代新書)著者の稲穂健市さんに、知りたいことをガンガン伺いました。
1回目は、そもそも知財とは何なのか? 主に著作権と商標権の違いについて、専門家の立場からわかりやすく解説していただきました。
知的財産とは「経済的な価値のある情報」
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木本:基本の基本から伺います。そもそも「知的財産」という言葉がよくわからない。これって何なのでしょうか。
稲穂:「知的」という言葉から高尚なものを想像するかもしれませんが、別に高尚である必要はありません。簡単に言えば、人間が頭で考えて作り出したものは経済的な価値を持つことがあり、その情報の部分を財産としてとらえたものが知的財産です。
木本:モノそのものではなく、情報の部分なんですね。
稲穂:たとえば、木本さんが絵を買ったとします。その絵はあなたの所有物になりました。部屋に飾るのはいいとして、それを勝手にコピーして絵葉書として売るのはダメです。というのも、そういった行為には原則として絵を描いた人の著作権が及ぶからです。著作権は知的財産権のひとつです。
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