志村けん「アイーン」をパクったら違法なのか 一発芸は知財として保護される?されない?

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一発芸やしぐさは権利として認められるのか?(撮影:梅谷秀司)
知的財産権の専門家である稲穂健市さんに、身近なテーマについて伺う対談の第2回目です。今回は、「替え歌はどこまでOKで、どこからがアウトなのか?」。僕らにとっての飯の種である一発芸やしぐさは権利として認められるのか?
興味津々でしたが、先生の答えは意外なものでした。

第1回:慶應義塾が「福澤諭吉」を商標登録できた理由

自分の意に反して改変されない権利がある

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木本:今回のテーマは、替え歌はどこまでOKで、どこからがアウトなのか。替え歌で笑いを取ることはテレビでもよくありますし、最近ではお笑い芸人のパーマ大佐が作った「森のくまさん」のパロディ曲について、作詞者の馬場祥弘さんが販売中止を求めたことが話題となりました。この件について解説をお願いします。

稲穂:歌は楽曲と歌詞からなっています。作詞家と作曲家に著作権があるのはおわかりでしょう。「森のくまさん」は古いアメリカの民謡ですので、著作権の保護期間は満了していますが、英語歌詞を和訳したのが馬場祥弘さんで、その訳詞の著作権は存続しています。そして、その権利は日本音楽著作権協会(JASRAC)が管理しています。

この団体は音楽の利用者から利用料を徴収して権利者に分配しますが、「翻案権」や「編曲権」といった「替え歌」に関する権利は管理していません。また、作詞者などの著作者は「著作者人格権」という精神的に傷つけられない権利を持っていて、その中には「自分の意に反して著作物を改変されない権利」である「同一性保持権」があります。

木本:作詞した時点で、自分の意に反して勝手に変えられることを拒否する権利があると。

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