「未練はある。続けたい」それでも家族のために引退 最初は妻が辞めると言っていたが・・・寺田学議員(49)が明かした理由と永田町への違和感
「未練はありますよ」
「やり尽くしたということはない。言葉を選んだほうがいいけど、未練はありますよ、それはもう、続けられるもんだったら、それは続けたいというのは、本心ですよ。だけど、自分の思いだけでは、物事が判断できない環境になった。やっぱ年を追うごとに、周りも変わり、自分のライフステージも変わっていったんでしょうね」
2003年の初当選以来、衆院当選7回の49歳。心身共に充実する、まさに働き盛りの年齢だ。菅、野田両政権で首相補佐官を務め、年齢的にも「これから」という最中での引退表明は、永田町でも地元・秋田でも驚きの声が広がった。寺田氏と15年を超える付き合いがある筆者も驚いた反面、「寺田氏ならではの決断」と冷静に受け止められる思いがある。
夫婦それぞれが自らのホームページで学氏の引退を公表したのは9月19日のこと。政治家活動と家事・育児の両立困難を理由にした引退劇を、各メディアは軒並み「異例」と報じた。女性議員が同じ理由で引退しても、異例と指摘されることは絶対ないだろう。
それが、男性だと異例と伝えられる。共働き時代を迎えても「男は仕事、女は仕事と家事・育児」との非対称的な性別役割分業意識が影を落とす。政治の世界も決して例外ではない。地元に残る妻に家事・育児を委ね、政治活動に全力投球できる男性と、女性議員との間ではどうしても活動量に差が出る。


















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