リアルに回帰する、消費者 なぜ、日本人はモノを買わないのか?【第2回】

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
「なぜ、日本人はモノを買わないのか?」、連載第2回目(→第1回の「消費者は、゛情報疲労゛している」はこちら)となる今回は、「リアルに回帰する、消費者」をご紹介したい。インターネット上で真偽の判断がつきにくい多くの情報が流れる今、消費者は確実な情報を求め、リアル店舗に足を向けつつある。その一方で、リアル店舗には、インターネットで得られる情報だけにとどまらないプラスαの付加価値を加えた情報を提供することが求められている。
2011年以降、一気に魅力が高まった大阪駅。周辺は日本屈指の流通激戦区(撮影:尾形 文繁)

大阪の流通・小売大戦争のキーワードは「体験」

いま、大阪駅周辺に注目が集まっている。2011年4月には大丸梅田店が全館リニューアルし、同年5月には大阪ステーションシティがオープンした。さらに、2012年11月には阪急うめだ本店の改修が完了し、2013年4月にはグランフロント大阪が開業するなど、まさに流通・小売大戦争の様相を呈している。

各社とも流通・小売大戦争に勝ち抜くために、様々な趣向を凝らしているが、そのキーワードの1つが「体験」である。例えば、阪急うめだ本店は「劇場型百貨店」をコンセプトに掲げ、非物販スペースを20%も確保している。中でも注目されているのは、9階に設けられた吹き抜け大空間の「祝祭広場」で、体験イベントが年間を通じて開催されている。

他に目を向けると、グランフロント大阪の目玉の1つは、「ナレッジキャピタル」と呼ばれる施設である。ナレッジキャピタルには、各企業が情報発信する「フューチャーライフスタイルショールーム」や最先端の技術に触れられる交流施設「ザ・ラボ」などのスペースがあり、来訪者は様々な体験をすることができる。

次ページ若者ほど、バーチャルではなく、実はリアル?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事