上野と丸の内、2つの音楽祭は何がスゴいのか

振り返ると2005年は画期的な年だった

この「ラ・フォル・ジュルネ」の日本上陸は、くしくも「東京・春・音楽祭」のスタートと同じ2005年だった。東京国際フォーラムを中心とした丸の内エリアで開催された第1回目のテーマは「ベートーヴェンと仲間たち」。この魅力的なテーマのもと有料無料合わせて約200公演が行われた結果、チケット総販売数は11万6508枚、東京国際フォーラムと丸の内エリアへの総来場者数は32万3687人という特筆すべき大成功を収めたことが記憶に残る。

以来、毎年異なるテーマによって時を刻み、13年目となる今年は「ラ・ダンス〜舞曲の祭典」をテーマに、5月4日(木)5日(金)6日(土)の開催を予定している。

似ているようで似ていない2つの音楽祭の特徴を表にしてみると理解しやすい。

両音楽祭を比べると?
  「東京・春・音楽祭」 「ラ・フォル・ジュルネ」
テーマ 設定しない 設定(今年はラ・ダンス)
会場 上野公園のホールと文化施設 東京国際フォーラムと周辺エリア
開催期間 桜の季節に約1カ月間 ゴールデンウイークの3日間
開始年 2005年〜毎年開催 2005年〜毎年開催
有料公演 約50公演 122公演
無料公演 約100公演 約230公演
チケット代 2000〜2万1600円 1500〜3500円
コンサート 約2時間(休憩あり) 約45分(休憩なし)
主催 音楽祭実行委員会 株式会社東京国際フォーラム

*公演情報は2017年開催分

「東京・春・音楽祭」は花見を楽しみながら

2つの音楽祭の概要が理解できたところで、次は楽しみ方へと移りたい。すでに始まっている「東京・春・音楽祭2017」は、会場が上野公園ということもあり、桜の花見とは切り離せない。チラシや冊子類はすべて桜色に染め抜かれ、メイン会場である東京文化会館をはじめ、コンサートが行われるほぼすべてのエリアが桜の名所として名高い場所ばかり。というわけで、音楽祭が佳境に入る4月初旬までは、花見を楽しみながらのコンサートざんまいがお薦めだ。

次なるポイントはコンサートホール以外の文化施設で楽しむコンサート。主な会場としては、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館など、歴史と文化の集積地上野を象徴する文化施設がずらりと並ぶ。非日常の空間で体験する「ミュージアムコンサート」の数々は一味違った楽しみを提供してくれるはずだ。

さらにはそれぞれの施設で開催されている特別展と併せてコンサートを楽しむのもゴージャスだ。さて、今年のコンサートの中から独断と個人的な好みによって注目公演をピックアップしてみたい。

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