「浪人してゆっくり考える」のは時間の無駄だ 単なる決断の先延ばしにすぎない

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浪人してやりたいことを1年間じっくり考えるべきなのでしょうか?(写真:den-sen / PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

地方の高校に通う3年生です。センター試験で数学と理科の2科目を失敗し、県外の公立文系の学部を受けようと考えています。その学部は自分がやりたいと思っていることを学べると思いますが、正直、今、自分が何をしたいのかわからなくなってしまいました。
両親は浪人してもいいから自分がやりたいことを1年間じっくり考えたら?と言ってくれますが、浪人してもうまくいくかわからないし、ほとんど成績が伸びないと聞き、現役で進学したほうがいいのではと考えています。ただし、県外なので一人暮らしになりますし、おカネもかかります。
不安でいろいろ調べたら、地方の公立なんて出ても意味がないという意見もあって、ますます怖くなってしまいました。
もちろん、センター試験で失敗したのは自分の責任だと思います。ただ、仮に浪人して挽回するとしても本当に伸びるか……。そういった不安だけが募ります。本気で行きたいと思える大学もないまま浪人しても、意味がないのではとも思います。こういうとき、どうすればいいでしょうか?
受験生 優佳

「浪人」ではやりたいことは見つからない

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やりたいことを探す。これは優佳さんのような高校生だけでなく、多くの社会人が昨今抱えている問題でもありますね。特にこの時期は進路に悩まれる学生さんが多いことと察します。

まず浪人をしてじっくり考えることはやめましょう。絶対にそれではやりたいことなんて見つかりません。

また、現時点で将来やりたいことが見つからないのは、ごく自然のことです。

ではなぜやりたいことが見つからないのでしょうか? 多くは、人生や仕事における経験や知識が不足しているケースと、経験をしているものの深く考えていないパターンに分けられます。

前者の経験や知識の不足というのは、以前、本連載でも書いたように学生という立場にとってみれば至極当然のことです。大学は、そういったやりたいことを見つけるために、高校生よりも幅の広い勉強を通じて視野を広げ、自分自身の中で人生や仕事に対する価値観を形成する場ととらえればよいのです。

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