西野亮廣「僕はこれで勉強が好きになった」 「学びを娯楽に変える」究極の方法は?
西野:学生時代、歴史の年号なんかまったく覚えられなかったんです。でも、好きな歌の歌詞は全部覚えていたりします。漫画『ドラゴンボール』の登場人物の順番なんか絶対に間違えない(笑)。「好きなこと、楽しいことなら覚えられる」ことに気づいたんです。
学校の授業は、なぜ面白くない?
西野:学校での「覚えられなかった勉強との違い」を考えたら、それは学校での勉強が「楽しさ」からいちばん離れているんじゃないかということ。ただただ、つまらないものを無理やり覚えさせられているだけ。そう考えたら、学校は「楽しい化」したほうが勉強効率が上がると思ったんです。
藤原:なるほど、それで面白い先生だけを集めた「サーカス」という発想をしたんですね。
西野:もうひとつ、勉強が面白くないのは、失礼かもしれないけれど、「勉強を教える先生が面白くないから」だと思ったんです。
藤原:勉強自体は面白いのに先生の話がつまらなかったら、生徒はなかなかきちんと聞きませんよね。
西野:そうなんです。そこで、ちゃんと社会に出て結果を出している「面白い先生」しかいない「サーカス」という学校ができたんです。面白い先生にかかれば、勉強は「娯楽」になります。勉強で歓声や笑い声が起こる、もう立派なエンターテインメントです。
藤原:学校というのは「教員免許状を持った人が、決まったカリキュラムの下に教えなければいけない」という決まりがあるんですね。だから、「生きていくうえで必要な知識」と、「学校で学ぶ知識」がうまくリンクしていないこともあります。その最たる例が、「おカネの授業が学校でないこと」じゃないですかね。