日本は、やはりiPhoneが大好きな国だった 2016年10-12月期決算で分かったこと
アップルは米国時間1月31日、2017年度第1四半期(2016年10-12月期)決算を発表した。中でも注目されていたiPhoneの販売台数は7829万台と前年同期比で5%増となり、2016年中続いてきた下落傾向を跳ね返す結果となった。いったい、どのような追い風が吹いたのだろうか。
iPhoneの復活で売上高は上振れ
まずは決算の概要をトレースしよう。アップルの2017年第1四半期決算では、売上高784億ドル、純利益179億ドル、希薄化後の1株あたりの利益は3.36ドルという結果だった。アップルは2016年度第4四半期決算を発表した際、売上高の予測を760億ドルから780億ドルとしていたが、これを上回る結果となった。
上振れの要因は、主力製品が好調だったことだ。iPhone 7を発売してホリデーシーズンに臨んだアップルは、前述の通り、7829万台のiPhoneを売り上げた。これは過去最高だった前年同期比に比べて、販売台数、売上高ともに5%増だった。また、2016年10月に発表した新型MacBook Proを擁するMacカテゴリは、販売台数1%増、売上高7%増と、高付加価値化が進んだことを示唆する。こちらも、過去最高の売上高を達成した。
そして数字は明かされなかったが、Apple Watchについても、過去最高の売り上げであったと報告している。Apple Watchは9月にiPhone 7とともに、第2世代が登場し、Nikeとのコラボレーションも進んだ。なおiPadの不調は変わっていない。前年同期比で販売台数19%減、売上高22%減と、ホリデーシーズンの四半期でも底入れとはならなかった。
アップルのビジネスで筆者が特に注目しているのは、サービス部門だ。これにはApp Store、Apple Pay、Apple Music、iCloud追加ストレージなどの売り上げが含まれる。
App Storeは、年初に発表されたとおり、この年末年始も記録的な売り上げとなった。2017年1月1日には2.4億ドルを1日で売り上げたとしている。2008年開設のApp Storeではこれまで600億ドルを開発者に分配してきたが、そのうちの200億ドルは2016年に支払われた分だった。
またApple Payも好調だ。前年と比べ、3倍のユーザー数、5倍の決済数を確保している。有料購読型の音楽サービスApple Musicは、会員数2000万人を突破した。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら