すかいらーく「再上場」の可能性は 谷社長が語る、“再成長”のカギは既存店復活

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人はなぜレストランに来るのか。今はコンビニエンスストアの弁当のレベルがとても高い。牛丼3社、マクドナルドなど、お金をかけずにお腹を満たすという世界では、極めて厳しい戦いをしている。そのなかでファミレスのようなテーブルレストランは、お腹を満たすだけの世界とは若干違う。

わざわざ店に来てもらうポジショニングを獲得するには、まず人から変えなければならない。人が変わらないかぎり、すかいらーくは変わらない。そのために経営陣を一新しなければならなかった。店舗内装も居住性の高いものにしなければならない。ユニフォームや従業員のトレーニングも変わらなければならない。

ガストに来て食事をするということは、高齢の顧客にとっては社会とつながっている証しだし、社会進出が進む女性の顧客も増えるだろう。地域密着型の、毎日おいしく食べて、極めて大事な時間を過ごしてもらえるレストランとして、家庭のリビングの延長にあるようなデザインが必要だ。

再上場は選択肢の一つとして準備している

――たしかに今のすかいらーくに旧来の役員はいなくなった。

旧来の役員は現在の執行役員にほとんどいない。今回、経営陣の入れ替えが終わって、やっとスタートラインに立てた。いちばん大事なのは社内の人が変わっていくこと。アルバイトを含めれば、すかいらーくグループには9万3000人の従業員がいる。お客様に接する一つひとつの部分が変わらなければビジネスは成長しない。ここがいちばん重要なことだが、人が変わるには少し時間がかかる。

資金はあるので、内装や居住性については早急に手をつけたい。もともと5年に1回は定期的に店内を改装している。そのスケジュールにのっとって、今後3~4年で全店を改装する。

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