すかいらーく「再上場」の可能性は 谷社長が語る、“再成長”のカギは既存店復活

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郊外型のファミリーレストランチェーンとして、圧倒的な存在感を持つすかいらーく。6月末時点の店舗数はグループで2996店、ファミレスだけでみても2602店に達する(主力業態のガストは1333店)。
同社は2006年に野村証券系の投資ファンド、野村プリンシパルファイナンスと創業家がMBO(経営陣による自社買収)を実施、株式上場を廃止して経営再建に取り組んだ。しかし、業績悪化で08年に創業者の一人である横川竟(よこかわ・きわむ)社長が解任され、谷真(たに・まこと)氏が社長に就任した。11年10月には野村が米投資ファンドのベインキャピタルへ同社を売却した。
この間、すかいらーくの業績は、不採算店の閉鎖が功を奏し、2008年12月期を底に好転。直近12年12月期の業績は売上高3295億円、営業利益155億円と、外食業界では最大手のゼンショーホールディングスに並ぶ存在感を見せている。2期連続の最終黒字化も果たしたことから、早ければ来年にも再上場を果たすと噂されている。
すかいらーくの現状はどうなっているのか。また再上場を含めた今後の方向性はどうなのか。谷社長(写真)が東洋経済の取材に答えた。

社長就任後に不採算店閉鎖を進め、業績はV字回復

――ここ数年のすかいらーくの動きはどうなっているのか。

私が2008年8月に社長に就任して5年、社内にあった負の遺産の整理は終了した。もう一度、成長のための活動へ本格的に入ろうとしている。

たとえば当時、当社はガストやバーミヤン、夢庵など業態ごとにカンパニー制を敷いていた。このカンパニー制が「自分のところさえよければ」と、社内で自社競合を起こしていた。

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