すかいらーく「再上場」の可能性は 谷社長が語る、“再成長”のカギは既存店復活
――業績改善を受けて、すかいらーくが再上場を検討しているのではないかと噂されている。
それは経営の選択肢の一つ。当然、そのことを念頭において準備はしているが、時期も規模も明確なことは言えない。
2006年にMBOを行った理由は「5万人の株主がいたら改革は進まない、もう1回会社を作り直すため」ということだった。再上場を申請するには、社内の仕組みも、ビジネスの成長路線も整える必要がある。ハードルは低くない。
MBOで発生したのれんは再上場に影響するか
――2006年に2500億円で株式市場から自社株を買収したため、1800億円近いのれん(買収された企業の純資産価額と買収価額の差額)が発生した。12年12月期末でも単体ベースで1400億円残っている。純資産の1000億円を超えるほど巨額だ。のれんには減損リスクもある。これは再上場に影響しないか。
のれんは毎期75億円を償却している。のれんを減損したら、純資産を毀損するという考え方もあるが、それはかなり極端な考え方。そういう考え方をする人がいるのは致し方ないが、マーケットは必ずしもそうは見ていないだろう。
日本も国際会計基準(IFRS)になればのれんの考え方も変わってくる。そういった制度の変更をにらみながら考えていく。
――バランスシート上はMBOの重しを引きずっている。経営陣の判断でMBOしたのに、のれんも有利子負債も巨額だと、残された従業員の負担感が大きいのではないか。
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