フリーゲージは四国新幹線の救世主となるか? FGTの秘めたる可能性

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前回に引き続き、四国旅行中の出来事。土讃線の上り特急列車に乗り、先頭車両のいちばん前の席に座って前方の景色を満喫していた。金蔵寺駅を通過し、多度津駅に近づいた頃、前方に青い車体のフリーゲージトレイン(以下、FGT)が停車しているのが見えた。

FGTとは?

FGTとは和製英語。鉄道運輸機構が開発する車輪を固定せずに異なる幅の線路を走れる列車のことで、本来の英語はGauge Changeable Train(軌間可変列車)である。新幹線と在来線では線路の幅が異なるため、相互乗り入れはできないが、FGTなら両方の線路上を走ることができる。山形・秋田新幹線は在来線上に新幹線車両を走らせるため、多額の費用を投じて線路の幅を広げたが、FGTならこうしたコストがほとんど不要だ。

FGTは、現在、多度津―坂出間を1日に数回往復している。運行スケジュールは鉄道運輸機構のHPに掲載されているが、それ以外に数日に1回の割合で運休する。以前、そうと知らずに多度津を訪れ、無駄足を踏んだ経験がある。

今回は願ってもないチャンスである。自分が乗っている列車が多度津駅に到着するやいなやホームに降り立ち、急いでシャッターを押しFGTの姿を写真に収め、再び列車に乗った。だが、動き出した車中で考え直した。どうせ次の予定が決まっているわけではなし、きちんとFGTの写真を撮ったほうがいいのではないか。そう思い直して、宇多津駅で下車。下り列車で再び多度津駅に向かった。

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